つなぐ手と手 3 (ページ10)

今日:5 hit、昨日:3 hit、合計:56,149 hit

3-10 ページ10

八乙女はすぐに有岡にLINEをした。
有岡は6時30分には合流できると返事をしてきた。
薮謝りながら病院を後にし7の集合時間の6時に焼肉屋へ到着した。
山田と岡本が個室へ入ると今回の幹事の中島が思い詰めた表情で座っていた。
山田はいつもの様に中島の隣へ座ると
｢山ちゃんは今日オレの前。圭人と並んで座って。｣
と指示した。
｢知念少し遅れるって。注文少し待って。｣
いつもと違うトーンで話す中島。
岡本は山田に
｢裕翔何かあった？｣
とこっそり聞いた。
｢まぁー。いろいろ。｣
と返した。
｢もしかして、さっきの離婚に関わってる的な件で怒ってる？｣
｢さぁー？｣
しばらくすると知念が到着した。
｢ごめん。遅くなっちゃって。｣
全員揃うと中島は
｢注文する前に山ちゃんから報告が。｣
と言い出した。
｢…………｣
｢山ちゃん。言わなきゃ。｣
｢大ちゃんと…………りっ……離婚した。｣
誰も何も言わずただ固まっていた。
その頃隣の個室でBEST会をしていたメンバーは有岡が来る前に既に注文を初めていた。
｢伊野尾くん飲まないの？｣
�木は生ビールを注文しない伊野尾を不思議に思っていた。
｢なんだろう？体調悪い感じなんだよね。｣
｢薮くんの事でムリしすぎなんじゃない？｣
｢まさか。いのちゃん……できちゃったとか？｣
｢もぉー光。オレ手術受けてないから。｣
｢なんでよ。薮は血液型的にムリなワケだし。子ども欲しくないわけ？｣
｢欲しいけど……痛いのヤダから。｣
八乙女も�木も呆れた。
｢ってか、愛莉ちゃん？って誰？｣
｢あれっ、�木知らなかったっけ？｣
｢光くん知ってるの？｣
｢薮といのちゃんが付き合ってる最中に愛莉ちゃんが現れて薮に告白して。｣
｢その時薮と決めたんだ。『好きと愛し合うは別物』って。｣
伊野尾がどや顔をしながら言うと
｢何か深いね。知的な2人らしいや。｣
と八乙女が笑って言った。
｢ごめん。遅くなった。｣
元気のない有岡がやって来た。
｢大ちゃんどうしたの？｣
笑っていた八乙女は有岡を心配した。
｢みんなに話しがある。絶対今の薮ちゃんには黙ってて。｣
｢ちょっと大ちゃん？話すの？｣
八乙女と�木は顔を見合わせ首を傾げた。
｢実はオレ、山田と離婚したんだ。｣
有岡は離婚届けを書いた事、山田と話した事を全部打ち明けた。
｢はっ？意味不明なんだけど。｣
八乙女は怒っていた。
｢何でそんな山田の意味分からない理由に有岡くんはハン押したワケ？｣
�木は呆れていた。