つなぐ手と手 3 (ページ4)

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｢涼介。涼介。｣
知念に起こされ山田は薄ら目を開けた。
｢大丈夫？｣
｢うん。｣
｢ほらっ。山田とりあえず降りたら。ここじゃ寒いし。｣
�木はさっさと降りて行った。
｢雄也やっぱり自分の事でいっぱいいっぱいじゃん。｣
｢いっぱいいっぱい？｣
｢ボクと雄也ロケで全然喋れなかったからやり直しだって。怒られちゃったよ。｣
｢ごめん。オレ喋りすぎ……｣
知念は喋ってる途中の山田のほっぺを両手で横に引っ張った。
｢いつもそう。自分が悪いみたいに謝って。｣
山田ははっとした。
中島にも言われたことがあった
『自分が悪いみたいに謝って』
を知念にも言われて。
｢涼介？｣
｢なんだ。別に裕翔くんだけじゃなかったんだ。｣
｢何の話し？｣
｢知念。ロケのやり直しいつ？｣
｢まだ分からない。ねぇ？大丈夫？｣
｢知念。ごめんね。｣
｢？｣
知念は山田の様子が変な事が気になり仕事が終わると有岡に電話した。
｢大貴。｣
｢うーん？｣
電話越しの有岡はテンションが低くかった。
｢どうしたの？なんかあった？｣
｢…………｣
｢涼介も変だった。｣
｢…………ホント何もないから安心して。｣
｢大貴…………｣
｢ごめん。これから洗濯物取り込んで薮ちゃんの所届けなきゃだから。｣
｢そっか。じゃーね。｣
知念は突っ込んで聞くことなく電話を切った。
そして直ぐに中島へ電話した。
｢ユッティー。｣
｢どうしたの？｣
｢涼介と大貴って何かあった？｣
｢えっ？山ちゃん何か言ってた？｣
｢何も。｣
｢ふうーん。ほらっ。薮くんのことで2人気落ちしてるんだよ。｣
｢確かに宏ちゃん苦しそうだったもんね。｣
知念は何も無いとわかると直ぐに電話を切った。