つなぐ手と手 3 (ページ27)

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翌朝。
山田が起きると伊野尾が起きておりキッチンで食器を洗っていた。
｢おはよう。帰ってたんだ。｣
｢うん。体調大丈夫？｣
｢だるいけど大丈夫だよ。｣
｢薮ちゃんは？｣
｢それがさぁー。1日の夜から熱出しちゃって。｣
｢大丈夫なの？｣
｢担当医に連絡したんだけど白血病患者で熱が出るのは普通だからって、病院が始まる5日に診せに来て下さいだって。｣
｢そんなんで大丈夫なの？｣
過剰に心配する山田に伊野尾が珍しく
｢知らないよ。｣
と怒鳴った。
｢いのちゃん……｣
｢ごめん。｣
｢イライラしちゃうのはホルモンのバランスが崩れてるんだよ。｣
山田が優しく言うと伊野尾は普段は飲まないコーヒーをブラックで作り飲んだ。
｢いのちゃん大丈夫？｣
｢オレダメかも。コーヒー飲みたくなるとか。｣
｢とりあえず座ってゆっくりしよう？｣
山田は伊野尾をソファーへ呼んだ。
｢大ちゃんのお母さんって性格が大ちゃんと同じなんだよ。｣
｢へぇー。｣
｢お義父さんは堅物な人でさぁ。｣
｢ふぅーん。｣
心無い反応に山田は
｢ねぇ？ちゃんと聞いてる？｣
と聞いた。
｢寝ても良い？だるくて、だるくて。｣
｢良いよ。｣
伊野尾は部屋へ戻って行った。
山田は洗濯をしたり顔を洗ったり着替えたりした。
｢おはよう。｣
有岡はまだ半分寝た状態でフラフラっと起きてきた。
｢んよう。｣
｢眠いなら寝てたら？休みなワケだし。｣
｢何してんの？｣
｢何ってこれから洗濯物干すの。｣
｢…………｣
｢ねぇ？初詣行こう。｣
｢うん。着替えてくんね。｣
有岡が着替え終わると初詣に出かけた。