確かな絆 ページ38
「…そう言えば潤くんが
おかしくなっちゃったのっていつからだっけ？」
「あー…確か四日前…バレンタインの日ですよ」
「バレンタイン…何か特別なことあった？」
翔さんの言葉に記憶を遡って思い出してみる。
けど……
「うーん…ないですね……」
「だよねぇ。潤だっていっぱいチョコ貰ってたし」
「そうだよね…。あの日はみんなで
悪魔と戦って、帰ってきて、
チョコ食べたくらいだよね……」
考えれば考える程分からなくなってきて
あーでもない、こーでもないと
言い合っていると、潤くんが階段を降りてきて
台所に入って夕飯の支度を始めた。
ぴたっ、とさっきのがやがやが
嘘のように止む俺らの会話。
潤くんはそんな俺らなんてまるで
目に入ってないかのように野菜を切り始める。
「…うん」
小さく呟いて何かを決意したかのように
とてとてと潤くんの所へ向かう大野さん。
そんな大野さんの後ろを
俺と翔さんと相葉さんもついていく。
「…ねぇ、潤。僕ら何かした？
何かあるんならちゃんと聞くから……」
ゆっくり言って優しく潤くんの肩に
大野さんが手を置く。
「さわんなよ…っ！」
ぶんっ、と勢いよくその手を振り払う潤くん。
潤くんの思いがけない行動に
バランスを崩してよろけた大野さんの身体を
慌てて翔さんが後ろから支える。
「ちょっと潤くん…そんな言い方……！」
若干咎めるように自分を見る俺たちの顔を見て
潤くんは一瞬だけ悲しそうに顔を歪ませた。
でもすぐに鋭い目に変わって、
「…っ、うるせぇ！
俺に話しかけんじゃねぇよ！」
そう吐き捨てて俺らを押しのけて
二階に上がっていってしまった。
呆然とする俺らの頭上で
バタン！とドアが閉まる音がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
智帆(プロフ) - ゆら潤さん» はじめまして！お返事遅くなってしまってすいません(>_<)コメ&リクありがとうございます！了解しました(^^)パート7で書かせてもらいますね♪ (2014年2月21日 10時) (
レス) id: c700fbbeef (このIDを非表示/違反報告)
ゆら潤 - はじめまして。いつも読ませてもらっています！早速リクエストなんですが、潤君が体調が悪いのに誘拐？されちゃってー。みたいなのがみたいです。できればでいいのでよろしくお願いします(*^^*) (2014年2月20日 23時) (レス) id: 9ca33cc1d1 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - 和夢さん» 全然平気ですよー(o´∀`)b了解しました！詳しい所までありがとうございます(∩´∀`∩)♪ (2014年2月18日 0時) (レス) id: c700fbbeef (このIDを非表示/違反報告)
和夢(プロフ) - リクエスト可能で良かったですヽ(*´∀｀)ノあと、翔ちゃんをかばってなってしまう感じでお願いします！ほんとに度々すみません(´Д｀;) (2014年2月17日 14時) (レス) id: 3f646d0e4e (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - 和夢さん» もちろん全然大丈夫です(^^)なかなか本編で相葉くんと翔くんのお話は触れられなかったのでリクエストして下さって本当に嬉しいです♪頑張って書かせていただきますね(*´∀｀) (2014年2月16日 23時) (レス) id: c700fbbeef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：智帆
| 作成日時：2014年1月26日 16時
