四神物語＊ars (ページ5)

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よっぽど急いで来たのか
肩で息をしているその人。

教室がしーんと静まり返る。

「あり？」

きょとんとした顔でその人は首をかしげた。

その仕草とかもかっこよくて
その上スタイルもいいその人。

てかなんか見たことあるよーな…

「そんな大声出さなくてもここにいますよ、
相葉さん」

和が呆れた顔をして言う。

あっ、そうだ。相葉雅紀さんだ。
確か俺らの一個上の二年生だったはず。

でもどうして和を？

「よかったぁーニノまだ帰ってなくて。俺しょーちゃんに呼んでこいって言われてさー」

「で？なんの用ですか？」

「冷たいなぁ…」

「いいから早く用件言って下さい」

「もー！生徒会！今日臨時で話し合い入ったんだよー」

そう言えば和は生徒会に入ってたっけ。
確かに相葉さんを見たのも
生徒会の集会とかだった気が…

「そうなんですか…。帰っちゃえばよかったな…」

「俺だって部活出たかったよー！でもそんなことしたらしょーちゃんに怒られるし」

「仕方ないですね。…という訳で潤くん…」

和が眉を下げて申し訳なさそうな顔をする。

「いいよ、いいよ。仕事頑張ってきてな」

ほんとは一緒に帰りたかったけど
生徒会じゃ仕方ない。

「ほらっ！ニノ、行くよっ！」

「じゃあ潤くんまた明日！」

和は相葉さんに引きずられるように
行ってしまった。

そして結局俺は１人で帰ることに…