26 sideJ ページ27
意気揚々とマンションを出てから
歩くこと数十分。
和たちの家に着いたら
まだ生徒会の仕事が終わっていないのか、
インターホンを押しても誰も出てこなかった。
仕方ないので玄関の前で
三人が帰ってくるのを待つ。
そうこうしないうちに三人が帰ってきて
俺は和たちの家……
これからは俺の家でもあるに入った。
「ふふ。潤くん楽しみだね」
なんて和が言ってくれたから
俺の気分も最高潮で。
まずは俺の部屋に行って荷物を整理しちゃおうと
言う話になったので二階へと上がる。
「俺の部屋と隣だよ。そんで潤くんの部屋の正面が相葉さんの部屋。その隣が翔さんの部屋」
和がにこにこしながら説明してくれる。
俺の部屋は日当たりのいい
なんとも心地良い感じですぐに気に入った。
「狭い部屋でごめんね？」
櫻井さんがそう謝ってきたけど俺にとっては
全然そんな風に見えない。
「荷物整理手伝うよっ！」
「いや、でも悪いんで…荷物も少ないし大丈夫ですよ」
「潤くんそんなに遠慮しないで。相葉さん力だけはあるから大丈夫だよ。みんなでやった方がすぐに終わるし」
「そうそう、俺力だけは……ってニノ!?」
「なんですか」
「俺のいいとこ力だけ⁉」
「それ以外何があるんですか」
「がーん…」
相葉さんと和って何気に仲良いよなー
とか思ったり。
「……じゃあ、お願いします」
「まっかせなさーい！」
大きくて一人では組み立てにくい物とかを
三人に手伝ってもらって、
あとの細々したものは後で自分でやるからと言って残しておいた。
「よし！だいぶ片付いたね。そろそろ休憩にしようか」
櫻井さんの提案で一階に降りる。
「あっ、潤くん、ここがキッチンだよ。
今日は俺たちが作るから明日の朝からお願いできるかな？」
「はい！任せてください」
「俺、潤くんの料理すっごく楽しみ」
「相葉ちゃんのはー!?」
「相葉さんの美味しくないんですもん」
「がーん…」
そんな二人のやりとりを眺めていると、
櫻井さんがこそっと俺に耳打ちしてきた。
「あの二人今日はほんとに楽しそうにしてるよ。
きっと潤くんのおかげだね」
「えっ…」
ありがとねって櫻井さんが微笑んだ。
それにつられて俺も嬉しくなって自然と笑みがこぼれた。
「潤くんにね、言わなきゃいけないことがあるんだ」
……？
櫻井さんが急に真剣な顔になったので
俺もつい身構えた。
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作者名：智帆
| 作成日時：2013年6月22日 9時
