君をお守りします。 (ページ5)

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【Dragon3】ページ5

【翔目線】

俺はお父様の部屋の前に居た。
そして、コンコンとノックして、

「お父様、失礼します。」

「ご用件は一体、何でしょうか。」

お父様は厳しい人である。
俺は少し怯える。

「能力は覚醒しないか？」

「申し訳ありません。まだ、覚醒
しておりません。」

「なら仕方ないな。翔への警備は
彼らに任せるしかないな。」

「不覚ですが、正論です。
・・・失礼しました。」

俺はそう言うとお父様の部屋を出た。
俺は情けないな。
能力すら覚醒していない。
こんな俺に次期当主が務まるのか？
また、彼らに迷惑をかけてしまう。

「翔ちゃん、元気無いよ？」

「いや、大丈夫だよ。」

相葉ちゃんにバレかけた。
俺は彼らの前では笑顔でないと
余計な心配をさせてしまう。
それだけは嫌だった。
出来るだけ迷惑をかけたくなかった。

「翔ちゃん、絶対、元気無いよね。」

「翔にぃ、当主様と何を話したんです？
正直に教えて下さいよ？」

「翔様？」

「翔さん、話してくれない？」

全てお見通しな感じかよ。
彼らには嘘はつけないんだね。
全てを話すと

「大丈夫です。翔様の能力が覚醒
しなくても俺らがいますから。」

「いずれ、翔さんの能力は覚醒
するでしょ。余計な事、考えない
方がいいんじゃない？」

「翔にぃは守ります！」

「だってさ。翔ちゃん、気にしない
方がいいよ！！スマイルだよ。」

「みんな・・・ありがとう。」

みんなが優しくて、俺は涙を
流してしまった。
俺は色んな意味で情けないな。
また、頑張る。
ゆっくりゆっくり一歩一歩、
能力覚醒へ近づけるように。