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9  YG ページ9

なんだろう沈黙が気にならない
こいつが大人びているからだろうか。

A大学やゼミの話や俺の仕事の話
特に何も考えずとも楽に話せる
不思議な時間

タイミング良くヒョンがつまみを作ってくれて
話は尽きない
沈黙があってもそれもまた心地良い


気付けば0時を過ぎていた。

「そういや門限何時なんだ?」

「あー、」

Aが言い淀む

ここまでの会話ではあまりなかった
俺が何を言っても基本すぐに言葉が返ってくる
そこがいいなと思って話していた
いや、何言ってんだ俺

でも、今日初めて会った俺がこいつに惹かれてるのは事実で
歳に似合わず大人びた
頭のいい女で

なんてぐるぐると考えていると

「破っちゃいました」
さっきの困った顔とは打って変わって
平然とした顔で言うA

「大丈夫なのか?」

「ユンギさんがいいます?笑
 誘ってくれたじゃないですか」

「あ、わりぃ」

「いえいえ、そうじゃなくて
 誘いにのったのは私ですし
 うれしかったんです
 こんなに素敵な方とお話しできるなんて」

「え?」

「だから大丈夫です」

「でも終電は?
 ここまで引き留めておいてあれだけど…」

「あー、あと2分ですね
 ぜんぜん大丈夫です
 今日帰る気ないですから」

「え、」

「うーん適当に漫画喫茶にでも泊まります」

「それは危ないだろ」

「そうですかね?」
グラスをグイっとあおるA



「おまえ、とても大学3年とは思えないな」

「え、そんなに子どもっぽいですか…」

「いや、逆」

「逆?」

「しっかりしてて
 気遣いできて
 普通に社会人みてー」

「それほめてます?」

「もちろん」

「ほんとですか?
 うれしい。
 ありがとうございます。」

どうしたものかうれしそうな、でも悲しそうな顔をしたA

なぜそんな顔をするのか
俺はきけなかった





この顔がこいつの心の痛みを表していたなんて

このときはまだ
全く気付いてやれなかった

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設定タグ:bts , suga , ユンギ   
作品ジャンル:恋愛
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SALT(プロフ) - JENNIEさん» コメントいただきありがとうございます!がんばります! (2023年2月13日 0時) (レス) id: 084ff7349c (このIDを非表示/違反報告)
JENNIE(プロフ) - 続き楽しみに待ってます🎵 (2022年11月26日 4時) (レス) id: 0f519ab833 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SALT | 作成日時:2022年10月17日 15時

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