Want to -今日をどう生きようか- (ページ3)

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「おはようございます」

「おはよー、昨日何時まで起きてたの？
　ただでさえ起きられないんだから早く寝なさいよ
　二十歳にもなってこんなことで怒られてるなんておかしいと思わないの？」

と母が怒り出す。

「もっと考えて行動しろ、人間楽を覚えるとどんどんだめになっていくんだ
　自分の人生だろ、ちゃんとしろよ」

と父が静かに怒鳴る。

「ごめんなさい、気を付けます、ごめんなさい」

反省していることを態度で表し、ただただ謝る。

「いただきます」、手を合わせ、
父と母の怒り声を聞きながら無言で朝食をいただく。

「何時まで起きていたのか」、寝てなんていない、寝られない
「起きられない」、別に遅刻はしないし問題ない
「もっと考えて行動」、考えすぎて寝てない
「楽を覚える」、正直今まで生きてきて一番しんどい

言わせてもらえばなぜ二十歳にもなって、寝る時間にとやかく言われなきゃいけないのか
自分の人生、なんだったら口を出さないでほしい。

と、考えても、
思っていることをいう気なんてさらさらない。
別に論破することは可能だけど、親の言っていることは正しい。
生んで育ててもらった恩がある。
それに反抗するなんて時間の無駄だ。

良い子でいたい、ほめられたい、そう考えて過ごしてきたらいつの間にかこんな人間になってしまった。人に遠慮して自分は我慢。争いは避けたい。

仮面をつけて自分を偽っているのかもしれない。
そんなつもりはないので、無意識だ。
我ながら笑える。