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初任務 煉獄side ページ7

東の空が白み始める。


Aはもう帰ってきているだろうか。

早く逢いたくて足に力を込めると
屋敷への帰途を急いだ。



門を入ろうとした時、後ろから
声をかけられ振り向く。

「胡蝶!」
胡蝶の後ろにいる隠が背負っているのは
Aだった。

慌てて横抱きにして全身に視線を向けるが
怪我をした様子はない。
だが目元は泣き腫らしたようで腫れており
頬には涙の跡がついている。
閉じられた長い睫毛にもまだ
涙がついていた。



「一体何があったのだ?!」



Aを部屋まで運ぶと胡蝶が
一応診察と着替えをさせますから
出ていてくださいと静かに話した。


落ち着かない俺が部屋の前を
行ったり来たりするものだから
足音で千寿郎を起こしてしまった。

自分も着替えを済ますと客間に戻る。

もう一度Aの部屋まで行こうか…
と、立ち上がった時胡蝶が入ってきた。



「何があった?Aは大丈夫だろうか?」


「Aちゃんは怪我はしていません。
大丈夫です。」


胡蝶は真っ直ぐ俺の目を見ると
任務の全容を話してくれた。




Aが一人で八体の鬼を斬ったこと、
その内一体は体の大きな鬼を唆した小鬼で
いつぞに助けたあの少年であったこと、

恐らく完治して家に帰った後
何らかの形で鬼の血を体内に取り込んでしまい
母親を喰ってしまったのだろう。


簡単に頸を斬れただろうに
酷く躊躇っていた様子だったこと、
何回目かの討ち合いの後
Aは突然意を決した顔をして
日輪刀を振り頸を斬ったのだと。

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作者名: | 作成日時:2021年1月17日 10時

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