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謙杜side
「お邪魔しまーす…恭平くんち、久しぶりや」
「せやな、何回誘っても断られるんやもん」
「ごめんて！」
早退したんやけど、家帰りたくないから匿って。
なんて、普通の人なら理由を問いただしてきそうやけど、恭平くんなら、と思って頼って正解やった。久々に踏み入れた部屋は、俺ん家より何倍も広くてきれい。
毎週家おいでって誘ってくれてたんに断ってたのは、放課後は貴重な睡眠時間だったからで。そんなこと言えないやんか。だから、口を尖らせる恭平くんに可愛く謝って、その場をやり過ごす。
「謙杜昼食べたん？俺は賄い食ってきたけどさ」
「あー……まぁ、いいかな」
「食べてないん？弁当は？それ食ったら？」
「……とって。かばんの中。」
「はいはい。…ん、これよな？」
「ふふ、ありがとぉ〜」
恭平くんとの間に流れるゆったりとした空気が、久しぶりで心地よくて。俺がどんなわがまま言っても怒らず聞いてくれるの。甘えてばっかじゃだめかなぁって思うけど、やっぱりその優しさがうれしくて。
正直食欲は無かったけど、起きてからなんも食べてないのはまずいよな。いつもの半分くらいしか入ってないお弁当箱を見られるのはちょっと嫌で、恭平くんから隠れるように蓋をあける。
「…ええ匂いする。ハンバーグか？」
「ん？…あぁ、うん。冷凍やけどな」
おかしいな。背を向けて食べてたはずやのに、目の前に恭平くんおる。ニコニコしながらお菓子食ってるし。…まぁ、いいけど。
「別に無理して食べなくてええからな。あ、お菓子欲しかったらあげるで」
「いや、大丈夫です笑」
冗談交えながらたわいもない話をしていたおかげか、全部は無理やろなぁと思ってたんにお弁当完食できて。すごいなぁ、恭平くんパワーなんかな。
「ごちそうさま。弁当箱洗っとくよ。謙杜、俺のベッド使っていいから」
「……え、いいよ、申し訳ないって。てか眠くないし」
「いいからいいから。てか俺が寝たいねん、謙杜が寝なくても俺は寝るで？」
「…なんやそれぇ」
結局言いくるめられてしまって、シンクに立つ後ろ姿に感謝しつつ、部屋に入ってベッドに腰掛けた。
……たぶん、恭平くんも寝たいなんてうそ。早退してきた俺に気を遣って、なんとか寝るように促してくれてるんやと思う。やさしいな、ほんまに。
試しに横になってみたら、恭平くんの匂いがふわっと広がって。差し込む陽射しの温かさとも相まって、気持ちよさに目を細めた。
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柚羽(プロフ) - ちゅきちゅきさん» ありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです🥹💛 (2022年12月24日 10時) (
レス) id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅきちゅき(プロフ) - 各コンビとの短編集？天最高です！毎日の楽しみになりました😍 (2022年12月23日 13時) (レス) id: 1b2f475238 (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - Rioさん» ありがとうございます…！🥺お返事できておらずごめんなさい…！夕暮れさんとても人気なので近いうちにまた書くと思いますー！！🫧 (2022年12月15日 0時) (レス) @page39 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
Rio(プロフ) - 主様のお話大好きで何回も読んじゃいます！！また夕暮れのお話待ってます🥺🥺 (2022年11月26日 20時) (レス) @page36 id: 9d6c92ab72 (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - おもち。さん» ありがとうございます🥹おもち。さんも続編公開おめでとうございます！楽しみにしてます♡ (2022年10月13日 23時) (レス) @page5 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚羽 | 作成日時：2022年10月13日 18時
