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謙杜side
ほとんど記憶はない、けど、朦朧とした意識の中流星くんが僕をおぶってくれて、気づいたらおにーちゃんがおって、寝て、起きたらおにーちゃんが難しい顔しとって。
朝よりも一層疲れた顔してたから、あかん、僕のせいやって息がくるしくなってもうて。でも、おにーちゃんは朝とは違ってやさしく抱きしめてくれた。
僕の大好きな、やさしくて少し低い声。その声に促されたらもう我慢できひんくて、つらかったことをぽつりぽつりと話すたびに、涙がぽろぽろ流れてくる。
「…ごめんな、なんで気づかへんかったんやろ……っ、謙杜のこと、俺が守る言うてたんに……っ」
「、おにーちゃんは、わるくない、…っ、ぼくが、よわいからぁ……」
「ちゃう、謙杜はなーんも悪くないで？学校のことは俺がどうにかする。ひとりでようがんばったな、もう我慢せんと、お兄ちゃんに頼ってや……」
「うん…っ、ごめんね、ありがとぉ……っ」
気づいたらおにーちゃんも顔ぐしゃぐしゃにして泣いとって。僕のためにこんなに泣いてくれるひと、世界におにーちゃんしかおらん。
「…だいちゃーん……お取り込み中ごめんね。センター長からの命令、明日から1週間有給取りなさい、だそうです」
「えっ、あ、流星………、え、ええの…？」
「うん、みんな大ちゃんに頼りすぎやったよねぇって今反省会しててん。仕事のことはいったん忘れて、けんちゃんとの時間大事にし？」
「…っ、うぅ、ありがとぉ……」
おにーちゃん、ちょっと泣き止んでたのにまた顔ぐしゃぐしゃになっちゃった。その姿にちょっと笑ってたら、流星くんが僕に近づいてきて。
「けんちゃん、ちょっとは良くなったかな？1週間、お兄ちゃんにめいっぱい甘えるんやで〜？」
「ふふ…うん、ありがとう、流星くんのおかげや……ほんまにありがとぉ…」
「えへ、照れるなぁ。またうちにも遊びにおいでな？」
「うん！」
恥ずかしいからいいの！って言ったのに、おにーちゃんに抱っこされて、車でお家に帰って。
1週間、体調が良くなってもおにーちゃんは僕が何をするにも過保護やった。ご飯一回も作らせてくれなかったし、寝る時もずーっと一緒で。でも、それがすんごくしあわせで、僕やっぱりさみしかったんやなぁって思ったり。
「おにーちゃん、だいすきやで」
「えっ！？…ちょ、いきなりやめてやぁ…俺もやで、謙杜」
Fin.
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柚羽(プロフ) - ちゅきちゅきさん» ありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです🥹💛 (2022年12月24日 10時) (
レス) id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅきちゅき(プロフ) - 各コンビとの短編集？天最高です！毎日の楽しみになりました😍 (2022年12月23日 13時) (レス) id: 1b2f475238 (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - Rioさん» ありがとうございます…！🥺お返事できておらずごめんなさい…！夕暮れさんとても人気なので近いうちにまた書くと思いますー！！🫧 (2022年12月15日 0時) (レス) @page39 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
Rio(プロフ) - 主様のお話大好きで何回も読んじゃいます！！また夕暮れのお話待ってます🥺🥺 (2022年11月26日 20時) (レス) @page36 id: 9d6c92ab72 (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - おもち。さん» ありがとうございます🥹おもち。さんも続編公開おめでとうございます！楽しみにしてます♡ (2022年10月13日 23時) (レス) @page5 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚羽 | 作成日時：2022年10月13日 18時
