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大吾side
謙杜の着替えを手伝って寝かせようとしたら、おにーちゃんのベッドで寝たい…なんて可愛いおねだりするもんだから抱っこして連れてってあげて。お布団を首までちゃんとかけて、鉄分たっぷりのご飯でも作るか〜って立ちあがろうとしたら。
「、やぁ…」
「んー？…ふふ、ごめんごめん、寝るまで一緒にいたるからな」
「ん…」
泣きそうな顔でそんな可愛い声出されたらお兄ちゃん立ち上がれへんよ。お布団の中に手を入れて右手を握ってやって、左手でふわふわの髪の毛を撫でてやれば、ようやく安心したのか目を閉じてくれた。
…にしても手が冷たい。低血圧に貧血が拍車をかけちゃってるかな。あとでちゃんと診察してやらなあかんかも。
と、そこまで考えて気づく。最近、全然謙杜のこと気にかけてあげられてへんかったかも。朝は至って元気そうにご飯作ってくれてたからあんま気にしてなかったけど、貧血って一朝一夕でなるもんちゃうし。
「…ごめんな、謙杜」
明日からはまた忙しいけど、せめて今日だけは存分に甘やかしたろ。このゴールデンウィークで体調が戻るとええな。
静かに寝息を立て始めたのを確認して、そっと部屋を後にした。
.
「…おし、できた」
ニラレバにあさりのシチューに、ワカメたっぷりのお吸い物。これでもかってくらい鉄分たっぷりの食事を作り終えたらもう日は傾き始めとった。謙杜の様子、見に行かな。
「ん、まだ寝とるな」
俺の布団にくるまる謙杜は、数時間前と変わらず静かに寝息を立てとった。……けど。
「あれ……、ねつ」
近づいてみたら顔が赤い気がして、おでこに手を当ててみたらほんのりと高い体温が伝わってきた。慌てて引き出しから体温計を取り出して、左耳にそっと入れる。
「……んっ…んぅ、にいちゃ…？」
「あごめん、起こしてもうたな。今お熱測っとるからちょっと待ってな」
「おねつ……やぁ…」
寝起きでぽやぽやしてる謙杜は、熱のせいなのか目がうるうるしてて。顔動かしたらあかんよーって頭撫でながらあやしてたら、体温を知らせる音。あぁ、38.0℃もあるわ…
「しんどいな、ちょっと頑張ってご飯食べてお薬飲もうか。ちょっと待ってて？……っあ」
「いやっ……ぼくも、いく…っ」
貧血もあってしんどいやろうからあんまり無理させたくなかったけど、泣かれちゃった方がしんどいしな。
力なく伸ばしてきた両腕を受け止めて、抱っこしてリビングまで運んだ。
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柚羽(プロフ) - ちゅきちゅきさん» ありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです🥹💛 (2022年12月24日 10時) (
レス) id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅきちゅき(プロフ) - 各コンビとの短編集？天最高です！毎日の楽しみになりました😍 (2022年12月23日 13時) (レス) id: 1b2f475238 (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - Rioさん» ありがとうございます…！🥺お返事できておらずごめんなさい…！夕暮れさんとても人気なので近いうちにまた書くと思いますー！！🫧 (2022年12月15日 0時) (レス) @page39 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
Rio(プロフ) - 主様のお話大好きで何回も読んじゃいます！！また夕暮れのお話待ってます🥺🥺 (2022年11月26日 20時) (レス) @page36 id: 9d6c92ab72 (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - おもち。さん» ありがとうございます🥹おもち。さんも続編公開おめでとうございます！楽しみにしてます♡ (2022年10月13日 23時) (レス) @page5 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚羽 | 作成日時：2022年10月13日 18時
