ご主人様の言う通り (ページ26)

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知らない間に、ずっと繋いでた手を解く。
私達は家に向かって歩き出す。

二宮「あっ、あれ」

和の指の先には"Satoshi”と書かれたポスターがあった。

「智くん？」

二宮「そーだよ。」

「和の名前も乗ってるね」

二宮「まぁね」

「皆すごいね…」

二宮「朝も言ったけど、俺はペットに働かせるなんていう悪趣味持ってねぇから」

「分かってます…(笑)」

二宮「でさ、なんで翔ちゃん好きんなったの？」

「最近そういう質問多いね(笑)」

二宮「そうか？」

「…私がすごく辛かった時、そばにいてくれたから。すっごく単純なことなんだけどね？」

二宮「ってことは…俺はお前を好きになるのか…？」

計算なのか、天然なのか分からないけど、爆弾を落としてきた。

「な、何言ってんの」

二宮「だって俺が辛い時、そばにいたのお前じゃん」

「そう…だけど」

二宮「まぁ、俺がお前を好きになるわけないわな(笑)」

「こっちのセリフだよ(笑)」

二宮「翔ちゃんのこと、応援してやっから。」

「「出てけ！」とか言わないんだ」

二宮「お前を好きになることはないし、なろうとも思わない。けど、やっぱ辛い時そばにいてくれたのはお前だろ？」

「優しいとこもあるんだね」

二宮「あ？」

「そんなこと言わなきゃモテんのに」

二宮「心配されなくても、モテてます」

それはそれでムカつきます(笑)

「じゃあ早速相談！」

二宮「なに」

「翔くんってどんな子が好きなの…？」

二宮「うーん、、ちゃんと自分を持ってる人。かな？」

「"ちゃんと自分を持ってる人”か……私からは程遠いね…(笑)」

二宮「努力しろよー」

「そうですね」

櫻井「…モモ？」

「あっ翔くん…」

櫻井「ニノも。どっか行ってたの？」

「まぁね」

二宮「えーっとねー」

「しっ！」そう目で訴える。
ニヤニヤしながらこっちを見てくる。

櫻井「もしかして、デートとか？」

「っないないない」

櫻井「ハハ。冗談だよ(笑)」

二宮「あーーーーーーーーっ！」

櫻井＆モモ「どーしたの」

二宮「急用思い出しちゃった」

「ごめんごめん」って言いながら、こっちに向かって「俺気使えんだぞ？」ってドヤ顔で訴えてくる。
だから、そういう所だよね…(笑)

「翔くんもう家に直進？」

櫻井「うん。特に用事ない。一緒に帰る？」

「あっうん」

近くにいたいのに、近くだと胸がうるさくて。
考えるだけで胸が締め付けられる。

恋だ。私やっぱり恋してる。