ご主人様の言う通り (ページ25)

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「へ、変な事言わないでよ」

二宮「別に、、あっ来た」

「うそ」

二宮「ん」

そう言って私に手を差し出す。

「なに？」

二宮「手出せ」

「はい」

二宮「ん、これでオッケ」

私の手を握る和。
嘘だって、ふりだって分かっていてもドキドキする自分が、改めて女の子なんだってことを実感させてくれる。

・

彼女「なに、和也じゃない」

そう言いながら、こっちに近づいてくる彼女。
すごく綺麗で『大人の女性』って感じ。…私も『大人の女性』だけど
その隣には、漫画の中から出てきたみたいに、カッコイイ彼氏さんがいた。
2人とも、すっごくお似合い…

私、和とつり合ってるのかな…？

でも、和の手を握りしめる強さが強くなって、そんな不安も無くなる。
手で「大丈夫だよ」って言ってくれてるような気がした。

彼女「…もしかして、彼女？」

二宮「そうだよ」

彼女「ふふ。和也も女の子の趣味変わったのね」

二宮「どーゆー意味だよ」

彼女「ま、子供の恋愛にはいいんじゃない？」

その時、自分の中の何かが切れた気がした。

「あの…私が口を挟むことじゃないですけど、人の気持ちを踏みにじるのは最低です。恋愛に年齢なんて関係ありますか？大事なのは『気持ち』だと思いますよ。」

あー…言っちゃった

彼女さんが「なんなの？」って、ほぼ半ギレでこっちを睨んでる。

彼女「いきなり会って、それは失礼なんじゃないんですかね？部外者は口突っ込まないで下さい。」

二宮「…部外者はそっちだよ」

彼女「は？」

二宮「お前には、新しい彼氏が出来たんだろうが、俺にも彼女が出来たんだよ。それがなにか？言っとくけど、お前よりこいつの方がよっぽど可愛いわ。別れて正解」

彼女「…あっそ」

ほぼ半ギレの彼女さんは、そのまま何処かへ行ってしまった。

二宮「あースッキリした。ありがと」

「ううん…でもお世辞でも「可愛い」とか言われたら、やっぱ嬉しいもんだね」

二宮「…お世辞じゃねぇし」

「え？」

二宮「なんでもねぇわ！」

「なんで半ギレなのよ」

二宮「別に。。それと、これ」

「いるか…？」

二宮「今日のお礼」

「ふふ。ありがと」

二宮「別に、お前にあげたくて買ったんじゃねぇからな？拾ったんだよ」

そう言ってるけど、うっかり袋にレシート入れちゃってますよ、和也さん？

「それでもいいや！ありがとね」

二宮「だーかーら、別にお前のためじゃ…」
「分かった分かった。」

素直に「うん」って言えばいいのに…(笑)