立場逆転 hkkt 2 (ページ41)

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好き cn ページ41

ひかとけーとが帰って、
リビングのソファーに座る涼介にキスをした。

脚の上に向い合わせで座って...。

普段ぼくからすることじゃないから
驚いている涼介。

舌も絡める激しいキス。

苦しいでしょ、涼介？

ぼくはいつもそうだよ。

でも、なんで嫌がらないかというと
涼介の気持ちが伝わるから。

でも、最近は会えないから
触れ合う時間が減った。

だから、せめてぼくの気持ちを
受け取ってほしい。

涼介、、好き。

愛してる。

ぼくいつも涼介のことばかり考えてるんだよ？

仕事場でも家にいるときもどんなときも...。

涼介は？

ぼくが足りないって感じるときあった？

会いたい、触れたいって思うときあった？

こう思ってるのはぼくだけ？

わかんないよ...。

わかんないよ涼介...。

胸に収まりきらなくなった気持ちが
涙となり溢れた。

「...ｸﾞｽｯ...涼介ぇ...っ、、」

嗚咽で苦しいなか呼んだ名前。

なぜ呼んだのかわからない。

ぼくの気持ちは色んな形で溢れるみたい...。

自分勝手すぎる感情を隠すために...
逃げる理由のためにお風呂に入ろうと思って
涼介から離れた。

「おい侑李！」

あ、、涼介怒ってる...。

怒らせちゃったけど、もう...いいや。

服を脱いで浴室に駆け込む。

ﾎﾟﾛﾎﾟﾛと流れ落ちる涙。

好きなのに...。

好きだから通じ合えないのかな...。

好きだけじゃ伝わんないんだ...。

ここで思いっきり泣いて、
お風呂上がったら涼介に謝ろう。

これからは、ぼく自身も撮影があるから
お互いさらに忙しくなる。

追われる生活をすればこんな気持ち
すぐ忘れる。

それでいい。

それでいいじゃん。

簡単なこと。

そう考えた時に、
浴室に冷たい空気が流れ込んだ気がした。

肩に回された太い腕。

触れ合う頬と頬。

耳元で聞こえる吐息。

曇った鏡に写ったのは涙でｸﾞｼｬｸﾞｼｬなぼくを
抱きしめる涼介だった。