『日常』の裏の『"非"日常』。-1- 【ARS】

放送終了後のシェアハウス ページ28

.



見に来てくれたリスナーさんの『おつ〜』を一通り見てから、放送を終了させる。



「・・・はい。無事終了！おつかれぃ〜。」



翔「おつかれ〜。」



潤「んじゃあ、俺夕飯作ってくるわ。」



「あ、潤くん。今日の夕飯何？」



潤「ん？今日はグラタンだよ？」



グラタンかぁ・・・悪くないな。



「ん、了解。」



和「ハンバーグだったら奪ってたのに・・・」



そうニノがボソッと呟いたのをあたしは聞き逃さない。



「めんどくさいよ、ハンバーグハンバーグって・・・とにかく、今日がハンバーグでも、絶対ニノにはあげてないし。」



和「はぁ？生意気なヤローだな。」



・・・ぜってー、ニノには言われたくない。(笑)



「うるさいうるさい。・・ってか、さっさと着替えてきたら？」



絶っ対放送には出てやんないけど。



和「あ、A放送強制参加だかんな？」



「はぁ？絶対ヤダ！もう放送したし！今日はおしまい。」



和「はい、ムリー。却下ー。参加させまーす。」



そう言って、ニノに強制的に言いくるめられて、放送に出る事になった。



……って言っても、あたしはニノが放送してる横でちょっかい掛けるだけだけど。



翔「明日の学校どうなんのかなー・・・」



翔ちゃんがボソッと呟いた。



その意味を知ってるあたし達は、肩を軽く落とす。



やっぱり、中高生の中では『ネット』が近い存在で、ボーカロイドだってこの上ない位に流行っている。



だって、給食の時間にボカロが流れるんだよ？



前までだったらありえない事なんだろうけど、今ではさも普通かのように扱われている。



と言う事は、ゲーム実況や歌い手だって流行ってる訳で。



その中で、『有名』のカテゴリに分類されるらしい、あたしら6人は、中高生の中ではカリスマ的存在なんだって。・・・あの5人はともかく、あたしに関しては全然そんな事無いと思うんだけどなぁ……。



……ってな訳で、もし顔出しをしたら高校生活に支障が出るかもしれない。



そう言う事を考えて、顔出ししないって言うのも、1つの理由。



あー・・・明日学校だるいな〜……



絶対、さっきの放送の話題で持ちきりだよ・・・(苦笑)

夕飯を食べよう・1→←放送終了・3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す