(11/4更新)お兄ちゃんと私part5 (ページ37)

今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:194,192 hit

自傷行為3 ページ37

翔『大丈夫だよ、頭痛いでしょ？先生が手当てしてくれるから』

俺がそっと声をかければ落ち着いたのか大人しく治療を受け始めた
頭から血が出てて先生は多分小さな棚の角にも頭を打ち付けてたんだろうって
確かに小さな棚の角にはAちゃんの血がついてた
こんなのをここ最近毎日．．．そう思ったら１日中誰かが見てたほうがいいんじゃないかって思ったけど俺らは仕事柄そう簡単には休んだりも出来ない
どうするべきなのかな
とりあえずAちゃん自身は覚えてないからここでやっちゃダメだって言ったって分からないし普段の状態に戻ってから話しても彼女からしたらなんのこっちゃ分からない
それにたとえ普通の時にダメだと注意しても幼児退行してしまえば普通の時の記憶は存在していないのだから結局はまた自分で自分を傷つけてしまう。すごく難しい問題
とりあえずにのに後で説明しなきゃな
彼女の中で何か引っかかってる部分があるのかもしれない
でもそれが自分で理解できなくってそれを理解しようともがいてる正常時のAちゃんとそれを良しとしない退行してるAちゃんの心がぶつかってこんなことになってるのかもしれない
結局、看護師さんが俺らが来るまで１人ついててくれるようになってAちゃんの怪我も無くなってきた
でもふとした時に無意識にやってて、日を追うごとに自傷行為が激しくなってるみたいで先生からちょっとだけでも睡眠導入剤で眠らせたほうがいいって言われてにのと話し合ってもし酷いようなら使ってもらうようにお願いした

翔『なんか可哀想だな．．．』

和也『でも、無意識でやってて大怪我してからじゃ遅いからしょうがないよ。』

翔『闘ってんのかな．．．自分の感情と』

和也『多分ね、もう少しの辛抱だよ』

そういって笑ったにのの顔は何かを確信したような目をしてた