昔はちゃんと夢があった ページ47
晋太郎『じゃあこっちに来る前は保育士してたの?』
『ううん、実は学校ね2年生に進級する年に休学して次の年に退学しちゃったんだ』
航『え、なんで...?』
『色々限界だった。学校に通うのも家から毎日2時間、それが往復で私はみんなより劣っててピアノが特に苦手だったから大学が完全に閉まる時間まで先生にお願いしてピアノレッスン受けてて...それが終ってから帰るから家に帰るのは22時過ぎ。そんな生活を1年こなして体力的にも精神的にも来ちゃって身体が言うこと利かなくなって退学することにしたんだ』
晋太郎『往復4時間...』
晋一郎『それはキツイね』
『ふふっ、キツかったよ。いくらやってもみんなより遅れてたし次から次へと課題が増えるし家のこともやらなきゃいけなかったし。でも楽しかったことは楽しかったんだ。子どもと関わるのは本当に好きだったから。でも、自分の現状もあったし実習も1年の時から色々あって私にこの子達の命を守るのは無理かもしれないって思っちゃって』
晋一郎『色々重なっちゃったんだね』
『そうだね。でもきっとこれが私の人生だから。昔の私がいるおかげでお兄さん達にも会えたし今は幸せだからいいんだ』
晋太郎『もう一度目指す気はないの?』
『一度は考えてみた。でも、やっぱり好きだけじゃやってけない仕事だって分かったから諦めた』
晋太郎『そっか』
『周りからみたらきっと私は落ちこぼれ。でもいいんだ、自分で決めた道だから』
137人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱある(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» 大好きと言っていただけて嬉しいです! (2020年10月28日 18時) (レス) id: a6bbc747f6 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - お久しぶりです!この作品、大好きでいつも楽しく読ませていただいています!むりせずにのかずさんのペースで頑張ってください、私は気長に待ってます! (2020年10月21日 20時) (レス) id: 619493ea8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にのかず(ぱある) | 作成日時:2020年10月5日 13時