(6/14更新)君に届けPart5 (ページ14)

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翔さんなりの考え方と優しさページ14

西沢『．．．』

翔『妹にとって、女の子にとって母親は一番大切な存在です。女性のあなたなら分かりますよね？母のことを悪く言われて悲しくなる気持ち。』

西沢『なによ』

翔『さっきの言葉取り消してください。あなたも誰かの子どもなら分かりますよね？』

西沢『．．．』

翔『それと。これ以上妹に嫌がらせのようなことをするならそれなりの対処はさせてもらいます』

西沢『すいませんでした．．．』

翔さんの圧に押されていつも謝ることのない先生が私に対して頭を下げた
それを見て翔さんは私の手を引いて会議室を出る

『しょ、翔さん．．．！』

翔『ん？』

『あの．．．ありがとうございました』

翔『ううん、さすがにあれは僕も頭に来ちゃってね。だからつい．．．迷惑だったかな？』

『いえ、嬉しかったです。あぁ言ってもらえて。私は絶対に怖くて言えないので．．．』

翔『ならよかった。昔の自分によく似てたんだ、あの先生。だからついムカついちゃって。』

『昔の自分ですか？』

翔『うん、昔はちょっとやんちゃしててね。いまはその自分が大嫌いでだからあの先生見た時、昔の自分思いだしちゃってさ』

『翔さんがやんちゃしてたなんて想像できません。』

翔『ハハ、よく言われる。でも、Aちゃん。先生がすべて正しいとは限らないよ。大人がみんな正しいとは限らない。それだけは知っててね』

『はい．．．』

翔『よく頑張ったね』

『．．．』

翔『ずっと泣くの我慢してたでしょ』

『分かってたんですか．．．？』

翔『大事な妹だよ？分かるよ』

『ごめんなさい、、、』

それから私は堪えてた涙を流した
誰かが自分のためにこんなに一生懸命になってくれるなんて思ってなかったから
ずっとみんなに黙って一人で抱えてた自分が本当に情けなかった
家族ってすごいね
ありがとう、翔さん