39 出会い〜狙撃者〜 ページ45
翔side
ポタポタ、と目の前を滴り落ちる鮮血。
それはリーグスの胸辺りから溢れだしていた。
そして、リーグスは目をカッと見開いたまま、ゆっくりと横に倒れていった。
俺は、リーグスが死んだのをしっかり確認したあと、雅紀の方を向いた。
そこにも、同じように雅紀の横に倒れているリーグスがいた。
「雅紀っ、大丈夫か？」
俺は雅紀に駆け寄った。
雅「うん、大丈夫。それよりも、サナが、手当てしないと………」
雅紀は立ち上がると、木の下で動かなくなっているサナの元へ走った。
「それにしても………」
雅紀を襲っていたリーグスの眉間に、見事に銃弾が命中している。
もう一匹の方は心臓を捉えていた。
「これは、狙撃者か？」
？「せいかーい。その通りです」
突然、後ろから聞こえた声に驚き、剣を握りながら素早く振り返ると、黄色いマントが立っていた。
顔はフードを被っていてよく見えない。
？「あれ？驚かせちゃいましたか？まぁ、私は怪しいもんじゃありませんから…………どっちかっていうと、あなた方の命の恩人ですよね」
「………お前、顔を見せろ」
？「あれぇ？それが命の恩人に対する態度ですかぁ？あなた、国軍の人間でしょう？礼儀ぐらい知ってますよねぇ？(笑)」
クスッ、と笑った黄色マント。
ジワジワと怒りが込み上げてくる………
雅「翔ちゃん！サナ、無事だった！もうしばらくは安静だけど…………って、誰？この人？」
怒りが爆発しそうになったとき、雅紀が帰ってきた。
「………俺たちの、命の恩人だそうだ」
雅「えっ！？そうなの！？あの、この度は助けていただきありがとうございました！」
雅紀は黄色マントに向かって深々と頭を下げた。
俺も、落ち着いて考えれば、命の恩人なのに変わりはないことに気がついて、剣から手を離し、雅紀に習って礼をした。
「ありがとうございました」
？「どういたしまして♪」
………なんでこいつは楽しそうなんだ？
雅「あの、お顔を見せてくださいませんか？」
？「えっ………」
雅「じゃあ、フードを取りまーす！」
？「あっ、ちょっと！やめっ………」
黄色マントは抵抗したが、けっこう小柄だったため、簡単に雅紀によってフードを取られてしまった。
雅・翔「……………え？」
その下にあったのは、くりくりした栗色の瞳に、色白の肌、少し襟足が長い黒髪………
とても可愛らしい少女の姿だった。
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蘭々(プロフ) - 美唯さん、コメントありがとうございます！初めてのコメントで、嬉しいです…(泣)これからも頑張っていきます！よろしくお願いします！！ (2015年5月10日 13時) (
レス) id: 7a80d1c54d (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 作品を見つけ楽しく読ませていただきました(笑)続き楽しみにしてます(笑) (2015年5月10日 12時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭々 | 作成日時：2015年3月14日 21時
