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翔side
「おーい、雅紀！そろそろ行くぞ！」
朝食を終えたあと、身支度をササっとした俺は、雅紀が来るのを玄関で待っていた。
雅「ごめん翔ちゃん！今行く！」
ドタバタとやって来た雅紀は、緑のマントを着て、小さな茶色い袋を一つ手に持っているだけだった。
「荷物そんだけ？」
雅「うん！俺はみんながいればあとは何もいらないんだ」
「みんなって……サナとか？」
雅「そうだよ。翔ちゃんには言ってなかったね、『獣玉』のこと」
雅紀はそう言うと、袋の中に手を入れて、４つのビー玉のような玉を取り出した。それぞれ、黒、白、青、水色に輝いている。
雅「これが『獣玉』。魔獣使いが持ってる、動物を入れて持ち運ぶための玉だよ。ちなみに、玉の色は入っている動物の毛の色と同じ」
へえぇ〜、そんなのがあったんだ。
全然知らなかったな………
「じゃあ、黒いのがサナ？」
雅「そうそう！この玉に息をふぅ、ってすると、動物は玉から出てこられるんだ。たまに、動物が強く想うと自分で出てくることも出来るらしいけど、よっぽど強く想わないと普通は出てこれないよ」
説明を終えた雅紀は４つの玉をそっと袋に戻した。
「じゃあ、行こうか」
雅「ねね、どこ行くの？」
「大野智がどこにいるか分からないから………」
雅「行く場所決めてないとか？(笑)」
「…………………………」
雅「え？まさかの図星！？」
雅紀の言う通りです。はい。
「だってどこにいるか分かんないし、予言でも共に行動しろとしか出なかったから………」
雅紀は、うーん、と少し考えてから、思い出したように言った。
雅「じゃあさ、俺が行きたいとこあるんだけど、そこに行っていい？」
「どこ？」
雅「ジラル村ってとこ。あそこに見える山を越えたらすぐだから」
そう言って雅紀が指差したのは、少し霧のかかった、高い山だった。
「いいけど、あの山、高いし、少し遠くない？大丈夫？」
雅「大丈夫大丈夫！いざとなれば、サナに乗ればいいし！」
「………俺、あれ、無理ですよ？」
雅「よし、じゃあ、出発！」
…………………人の話を聞けえぇぇ！
雅紀の元気な掛け声で、俺たちは雅紀の家「宿屋 Lotus」をあとにした。
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蘭々(プロフ) - 美唯さん、コメントありがとうございます！初めてのコメントで、嬉しいです…(泣)これからも頑張っていきます！よろしくお願いします！！ (2015年5月10日 13時) (
レス) id: 7a80d1c54d (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 作品を見つけ楽しく読ませていただきました(笑)続き楽しみにしてます(笑) (2015年5月10日 12時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭々 | 作成日時：2015年3月14日 21時
