運命 - 許されぬ恋 - (ページ9)

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貴方

橙『明日、ディナー行かへん？』

久しぶりのアキトさんからの誘いはホンマに嬉しくて

いつもよりスキンケアを丁寧にやってその日は早めに寝た

次の日、仕事をいつも以上に頑張って

何度も何度も時計を確認し

アキトさんとの待ち合わせ場所へ

「アキトさん！」

橙「あ、行こか」

手を繋いでディナーに向かう

橙「予約してた桐山です」

初めてアキトさんの苗字を知った

「私、こんないい店初めてです」

橙「今日はいつもより可愛いね」

「ありがとうございます」

何回も可愛いって言ってくれて

いつも少し素っ気ない態度のアキトさんが今日はとても優しかった

橙「そろそろ行こっか」

「はい。どこ行くんですか？」

橙「ホテル。予約してあるんや」

嬉しかった

あの日の快感がまだ忘れられなかったから

アキトさんは部屋のドアを締めるなりキスをしてくる

笑いながら私の体を優しく撫でて

「気持ちいい？」って耳元で囁く

キスをしながら私の体を軽く持ち上げ

ベットに移動して

丁寧にでも迅速に私の服を剥いでいく

「気持ちぃ……ﾊｧｯ…、アキトさん……ｯｯ」

橙「A…可愛い……ﾊｧ…ホンマに…可愛い…」

以前抱いてくれたよりも

何十倍、何百倍も優しくて激しくて

私はアキトさんに体を任せ欲のまま溺れていた

一回戦目が終わってアキトさんは水をくれる

それから休む間もなく二回戦目

でも、二回戦目

私の体は少しおかしかった

激しい睡魔と

少し頭が痛い

アキトさんは行為を続けているのに

あまり感じない

だんだん意識が遠のいてきた

「……アキトさん……ｯ、なんか…おかしい…私」

そう言うと

橙「愛してんで、A」

アキトさんは霞んだ視界でも分かるくらい優しい笑顔をして

これまでにないくらい優しくて深いキスをした

橙「来世では、結婚しような」

そこで私の記憶は途絶えた

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