雨と虹

003. ページ3

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緑「ただいま」

橙「おかえり、遅かったな何してたん？」

緑「流星とご飯食べてきた」





オトンは俺に背に向けたまま話す





緑「大毅のとこ行ってたん？」

橙「ちょっとだけやけどね、」





話はもちろん続かなくて


部屋に戻る






オトンとの関係はそこまで良くない







オカンは俺らを産んだ時に亡くなって


男でひとつで俺ら2人を育ててるオトンにはホンマに感謝してるけど


大毅に病気が見つかって、2人とも同等に面倒見ることは出来なくなった


「トモは健康なんやから1人でできるやろ」って言われながら育ってきて


今この通り、オトンとの関係は結構最悪






大毅は俺とオトンの関係を心配してくれてるんやけど


こんなこと大毅に言えるはずもなく


「家では結構話すんよ」って嘘ついてる








俺はこんな偽りばかりの生活を続けているだけで


今の俺に誰かを幸せにできる力なんてあるのだろうか






ダンスを辞めようと思ってた時


大毅に言われた


「トモのダンスは人を幸せにできる」









そんなことない



ダンスは人を表す



こんな俺が踊るダンスなんて



誰も幸せに出来ひんよ









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