雨と虹

018. ページ18

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青









雨の中オカンに頼まれた買い物を済ませる


商店街を歩いていると前からウチの学校の制服を着た人が歩いてくる




青「あ、なんやトモか」


傘もささずにとぼとぼ歩いてるトモ



緑「あ…、りゅーせー」

青「どしたん？まぁ入り」


トモを傘に入れる



青「俺さオカンに頼まれておつかいしてるんやで。めっちゃ偉ない？」

緑「なぁ流星、今日家泊めてくれへん？」

青「え、あ、まぁ、ええと思うで」



青「トモ松葉杖取れたんやな、良かったな」

緑「…おん」



何があったのかは分からへんけど


何かあったのは確実にわかる




とりあえず俺の家に着いて、オカンに許しを得た





青「はい、これ使って」


服を貸して彼の制服を干す






緑「…あ、流星」

青「ええよ。考えたいんやろ」




悩んでる時に俺の家に来るのはもう分かってんねん





緑「おおきに」

青「…大毅と喧嘩したん？」

緑「…おん」

青「ふは、また？」



ご飯を食べて、お風呂に入って


他の部屋から布団を持ってくる





青「アイス食べる？」

緑「うん！」

青「なんやその嬉しそうな笑顔」



アイスを食べてニコニコしてるトモ





緑「大毅なこの前発作起こしてん」

青「あ…そうなん」

緑「うん。それでオトンのことで喧嘩して
俺、大毅に酷いこと言ってもうてん」

青「そっか。トモはどう思ってんの2人のこと」

緑「大毅もオトンもホンマにすごいと思う。
大毅は昔からやりたいこと全部我慢して俺らの前では絶対笑顔で。
だから、俺は病気治して欲しいしまた2人で踊りたい」

青「うん」

緑「オトンは大毅のことで精一杯なのに俺にもいつも気使ってて。
書類広げてスーツのまま寝てる姿とか見ると、もっと俺を頼ってって思う」

青「ふふ、そっか。トモの優しいとこはオトン似で我慢強いところは大毅と似てるんやな」

緑「そんな…俺は2人みたいにいい人やない」

青「自信もってええと思うで。トモは凄い。それはみんな分かってるで
そんなに家族のことで悩めるのも贅沢なことやで？
俺なんて何となく不満はそりゃあるけど言葉に出来へんもん」

緑「…？」

青「直接言うのが難しいならやれることからトモが変えていけばええんよ」

緑「……そっか」





トモも大毅も同じ目をしてる





俺とは違う

真っ直ぐで透き通ってて

ホンマにいい目





この2人は俺のホンマに大事な友達やから

どうか神様


この2人に

この家族に


幸せが訪れますように








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