． ページ48
.
それから、学校で授業がない日もほぼ毎日顔を見るし
仲良いやろ？ってことで彼の進路相談も何故か私がしてる
「進路どうするん？」
「センセの家に就職する」
「…はぁ〜、真面目に聞いてるんやけど」
「キスしたい。ここで今」
「無理。」
「1回しかしてないやんまだ」
進路のこと聞くと絶対に話をそらす
クラスみんなが進路を決めだしたのに小瀧くんだけは常に白紙
絶対に考えてることあるはずやのに
それを口に出そうとしない
「将来の夢は？」
「楽に生きる。かな」
「小さい頃は？」
「美容師」
「え？」
「美容師！」
「めっちゃいいやん！それにしよう」
「美容師ってどうやってなるか知っとるん？」
「専門学校」
「俺、そんな金無いから現実的に無理」
本当はなりたいんやね
その顔みたら考えてること分かるようになってきた
家への帰り道
どうしたら小瀧くんが望む道に行けるのか
それだけを考えて歩いていた
信号で止まりふと、信号の先の美容院に目が行く
「…、あれ？」
そこに居たのは小瀧くん
練習用のカットマネキンにハサミを入れてる
足は勝手にその美容院に向かって行ってドアを開けた
「あ、すみません今日はもう営業時k…、何してん？」
「いや、こっちのセリフやわ。バイトしてんの？」
「…そうやったら何？」
「うちの学校バイト禁止やし、美容師って資格なきゃ無理なんやろ？」
「…ここならバレへんと思ったんやけどな」
話しているとここの美容室の店長って人が奥から出てきた
話を聞くと小瀧くんは甥っ子らしく
片付けだけでもいいから手伝わせてくれって頭を下げられたらしい
ホンマにお小遣い程度の給料を必死に貯めて専門学校に行けるだけのお金を貯めようとしてる
そんなこと言われたら怒ることも出来なかった
「センセ、お願い。内緒にしてな？」
「…はぁ〜、てかホンマはめっちゃ美容師になりたいんやろ？」
「うん」
「やったらさもっと素直に言えばよかったのに
応援するし、こっちだってやれる努力はする」
「…お金の問題は先生にはどーすることも出来ひんやろ」
お金のせいでやりたいことが出来ない
そんなのは自分もそうやったから痛いほどわかる
やけど彼のそんな悲しそうな顔見るくらいなら
私がなんとかしてやりたい
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
raf.(プロフ) - あいのすけさん» コメントありがとうございます。最新話更新致しました。これからもよろしくお願いします。 (2020年1月20日 22時) (
レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
あいのすけ(プロフ) - すごくほっこりしました、素敵な作品ですね！応援してます、更新頑張ってください！ (2019年12月5日 1時) (レス) id: f10e75a825 (このIDを非表示/違反報告)
raf.(プロフ) - 涼子さん» コメントありがとうございます！現在絶賛執筆中ですので少々お待ちください！これからもよろしくお願いします。 (2019年10月16日 8時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
涼子 - 流星君、すっごく良かったです！照史君の作品も楽しみにしています！頑張って下さい。応援しています！ (2019年10月15日 10時) (レス) id: 1a62da02fe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：raf.
| 作成日時：2019年10月14日 22時
