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藤「なぁ、俺またサッカーできるよな？」
今思うとあの頃の自分がバカバカしい
サッカーの帰り道 信号無視の車に轢かれた
目が覚めると身体中痛くて、でも足だけはなんの感覚もなかった
切られたんだ。最初はそう思ったけど触ってみるとあって
つねっても叩いても動かそうとしても 足はビクともしなかった
そんな中おとんが目を真っ赤にして病室に入ってきて
「もう歩けない。これからはずっと車椅子での生活になる」って
もう意味がわからんかった
だから俺は「サッカーできるよな？」なんて
意味わからん言葉を言っておとんを泣かせた
これが今から４年も前の話
俺はもう車椅子生活５年目に突入している
嬉しいことなんて何も無い
人の手を借りなきゃ生きていけない自分に嫌気がさし
笑うことなんて減った
俺のために借金してまで家を改装し
今その借金を返すために朝から夜遅くまで働くおとんも
毎日毎日同じ作業ばかり繰り返すサラリーマンも
うるさいだけで無能な高校生も
俺は本当に嫌い
それよりも車椅子がなければ立つことも歩くことも出来ない自分が何よりも嫌いやった
俺は普通の高校に通っている
もちろん学校で車椅子なのは俺だけやけど
特別扱いはして欲しくないって言ってるから普通の生徒として扱われてる
「おはよー流星押すよ」
今日もクラスメイトが俺を見つけると飛んできて車椅子を押してくれる
藤「あ、ありがと」
この光景…
大嫌いや
弱者の味方をして自分の株を上げる
人間は所詮そんなもんや
今日も在り来りな１日が終わり家へ帰る
家に帰ると案の定おとんは居らんくて
机の上に置き手紙があった
『今日は会議で遅くなります
カレー温めて食べてください』
一人きりの家に
車椅子を漕ぐ音だけが響く
俺は特に何も考えず家を出た
家にいたくなくなった
行くとこなんてないけど人のいないところに行きたかった
車椅子を漕ぐ
着いたのは街の小高い丘やった
俺の住んでいる街は割と綺麗やった
綺麗な景色と綺麗な夕焼けをみる
今までのイライラが浄化せれていくような気分やった
あっという間に日は落ちて夜になった
街は明かりがついてそれもまた綺麗やった
何となく心が落ち着いて
帰ったのは午後10時過ぎのこと
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美奈(プロフ) - 涙が止まりません しげの心臓の病気で亡くなった時はとても泣きました (2018年10月14日 23時) (
レス) id: a9a9a6f40c (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - たまちゃんさん» コメント本当に嬉しいです。こんな短編集で泣いて頂けるなんて感無量です。こちらこそ本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2018年8月3日 23時) (レス) id: b442d333ac (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - とっても感動しました。特にシゲの小児がんのお話、涙が止まりませんでした。私も強く生きようと思えました。ありがとうございました。 (2018年8月3日 2時) (レス) id: faa7b83006 (このIDを非表示/違反報告)
Nakonosuke(プロフ) - 碧さん» 自分でも似ている部分があると思ったところは非公開にしました。いえ、こちらこそ温かい対応ありがとうございました！これからも作品を心待ちにして読ませていただきます！はい！頑張りましょう！！ (2018年8月2日 23時) (レス) id: 8ee443cb09 (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - ☆NON☆AYAKA☆さん» 長文のコメント本当にありがとうございます。しげの話は私も書きながら胸が締め付けられる気分でした…。これからもまだ続くので移行後も読んでくだされば光栄です。 (2018年8月2日 23時) (レス) id: b442d333ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：raf.
| 作成日時：2018年7月25日 21時
