１３ ページ13
「行こう、詩織ちゃん」
「うん、行こう行こう！」
妙な元気ばかり出て、何だか空回りしてる気分。
Aはバタンとドアを閉めて、鍵をかけた。
Aが一瞬表情を固めて、動きを止めた。
「どうしたの、A」
「ううん、何でもない」
絶対何でもない訳ないでしょ。とは思っても、朝の爽やかな空気が私が発言するのを拒んでいるようで。
「今日は、英語、数学、地理、国語、美術、理科、かあ。重いなあ、嫌だ嫌だ。全然面白いことなんてないし」
「もう一個のバッグ持とうか？」
「あ、ごめんね」
ずしっとくるかばん。Aが言うとおり、重い。
「そういえばさ、詩織ちゃんって裸足で寒くない？怪我してない？まあ、妖精さんだから、そこんとこ平気なのか」
気付いてるでしょ？妖精さんなんかじゃないよ。
「うん、そこんとこは大丈夫」
それきり会話が続かなくて、黙ったまま着いた。
周りにはたくさんの生徒がいた。でも誰もAに挨拶しない。Aの方も、表情が固いまま靴をはきかえ、階段を上っていった。
もう家にいるときのAじゃなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちごくりーむ(プロフ) - 王女アレスさん» ありがとうございます！すごいなんてそんな……。ヤバいな、頑張って更新しなきゃ！コメントありがとうございました！ (2014年3月21日 16時) (
レス) id: 77d2d43219 (このIDを非表示/違反報告)
王女アレス - 初めましてです！一気に読んじゃいました。もうすごいとしか言いようがないです。続き待ってます！ (2014年3月20日 21時) (レス) id: e6768213e3 (このIDを非表示/違反報告)
いちごくりーむ(プロフ) - 赤城彬@緑間というツンデレ天使はMy e（（殴さん» 頑張って更新しますので、応援お願い致します。本当にコメントありがとうございます。 (2014年3月12日 17時) (レス) id: 77d2d43219 (このIDを非表示/違反報告)
いちごくりーむ(プロフ) - 晴空/STARさん» ありがとうございます。はい、確かにセカオワのファンです。頑張って更新させていただきます。 (2014年3月12日 17時) (レス) id: 77d2d43219 (このIDを非表示/違反報告)
赤城彬@緑間というツンデレ天使はMy e（（殴(プロフ) - 続きが気なります (2014年3月12日 7時) (レス) id: b9895fcf05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みにょりん | 作成日時：2014年2月4日 15時
