偶然からはじまる恋〜羽生結弦 (ページ45)

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2週間5 ページ45

羽生サイド

え、これは俺が普段食べてるレシピが知りたいってことだよね？
知りたいっていうのは…作ってくれるって意味だって期待しても良いのかな…？！

朝から休憩を挟みつつたくさんの取材対応を無事すべてこなして、やっと家に着いてベッドへ倒れこみながら確認したそのメッセージ。
読んですぐ、今まで感じていた疲労感はどこかへ吹き飛んで行った。

もっとゆっくり探るつもりだったけど、これは思わぬ急展開。
昨日からいきなり上手くいきすぎてて…何だか少し怖い。

だけど舞い込んだチャンスは逃したくない。
ちょっと賭けではあるけど、さきちゃんの反応を都合よく捉えても良いんじゃないか…？

早速、今は仙台の家にいる母親に電話をかけて、簡単に作れるレシピをいくつか送ってもらうように頼む。

今までそんなことを俺が頼んだことがなかったから、初めはびっくりされて。
少し怪訝そうにしつつも、後からメッセージで送ってくれると了承されて、安心して電話を切った。

『この辺のはゆづも好きだし、時間もかからないでわりとパパッと作れると思うよ。

…作ってもらったらちゃんとお礼を言って、おいしかったって感想を必ず伝えるのよ。
片付けと洗い物はゆづが率先してやること！』

レシピと共に送られたそのメッセージに、やはり母親には全てお見通しなのかと一瞬頭を抱えた。

『こういうのはよく作ってもらってるかな。
割と簡単に作れるらしいから、今度俺も…とは思ってるんだけど自炊レベル0にはなかなか難しいよ。笑』

レシピと一緒にそんなメッセージを送って。

少し考えてからもう一押し入れた。

『迷惑じゃなかったら、いつかさきちゃんが作ってくれたら食べてみたいな。』