偶然からはじまる恋〜羽生結弦 (ページ4)

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出会い3 ページ4

羽生サイド

久しぶりに練習がオフ、仕事も入っていない休日がやってきた。
暑いのは苦手だけど…ここ最近息抜きもできていなかったため、さすがに気分転換をしたくて外へ出た。

向かった先は以前テレビで特集していた某最新施設。
スポーツ用品はもちろん、オーダーメイド枕やマットレスなど睡眠に特化したお店、ゲームショップ、音楽ショップなども豊富にあるという。
普段あまり物欲のない自分でも興味をそそられる特集だった。

タクシーで真新しい施設に着き、まず向かうはスポーツショップ。
もちろん練習に使用するものは自分専用に所属で作ってもらっているので、本当は何も買う必要はないのだが…
アスリートたるものやはり最初に目がいく。

そろそろ新しいタオルでもほしいけどな〜。

ふらふらと店内を見て回り、とりあえず今すぐほしい目ぼしいものはなかったので、次に音楽ショップに向かおうとエレベーターを探す。

見つけた先には涼しげにポニーテールをした女性がエレベーターを待っていた。
買い物終わりなのだろう、手には何やら大きなショッパーを持っていた。

ちょうど女性の元に着いた時、タイミング良くエレベーターも到着する。
乗り込む際に階数を聞かれ、目的の音楽ショップの階数を伝える。

あ……可愛い。

すれ違う際、気づかれないようにチラッと横目で顔を見ると思いがけず好みのタイプで若干テンションが上がる。

が、かと言って特にどうこうしようとは思わないので、そのまま静かに後ろに立った。

エレベーターが動き出してすぐ、違和感のある音とともに減速し止まってしまう。

さき「…ん、え？」