偶然からはじまる恋〜羽生結弦 (ページ2)

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出会い1 ページ2

さき「歩きすぎてさすがに疲れた、、」

久しぶりによく晴れた天気の良い土曜日、私は都内の最近できたと話題の大型商業施設に1人買い物に来ていた。

社会人も2年目となり、2ヶ月前から待望の一人暮らしを始めた。
しかし、平日の忙しさにかまけて段ボールが片付いたのはつい最近。

ようやくインテリアにも気を回せるようになった。
まずはご飯の時にお尻が痛くて仕方ないのを解消させるべく、ローテーブル用に座りやすいクッション兼座椅子を探しにこの施設にやってきた。
クッションすらないと友達を誰も呼べない…！

さき「広すぎて疲れた〜けどかわいいの買えて満足…！」

ただでさえ休日、さらに都心の最新施設だけあって人も多い。
だがなにより広いのでそこまで混雑は気にならない。
お店もジャンルや価格帯も様々あり、ここで買えないものはないのではないかと思えるほどの品揃えだった。
お陰で、わたしは満足いくお目当てのクッションを買うことができた。

暑そうだし、ちょっと休憩してから帰ろうかな…。

季節はもう7月。
もちろんこの施設内は程よい室温に保たれているが、窓の外に目をやると、いよいよ本気を出し始めた太陽に照らされた人々が汗を拭いながら歩いている。

施設に着いた時に見た下の階にあるジェラート屋さんに寄ろうと思い立ち、エレベーターへ乗り込む。

階数ボタンを押そうと手を伸ばした時、細身の男性が乗り込んできた。
黒縁メガネにスポーツマスク、ツバが長めの野球帽を被った、全体的に黒い人。