お兄ちゃんと私 (ページ37)

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カウンセリングーあなたside ページ37

三日経って私の気持ちも落ち着いたって先生が判断して私はカウンセリングへ
あの日からおにぃは病室に顔を出さなくなった
ううん、来てるのは知ってる
おにぃのことだもん
私のことが心配で心配で放っておくなんてできないから
毎日来てくれてるんだよね
本当は会いたい
でも心が嫌だって拒むの
おにぃは私が小さい頃、高熱だして運ばれたとき毎日来て看病してくれたもんね
昔から変わってない
おにぃは優しくて私の自慢のお兄ちゃん
でも私がこうなっちゃったから．．．
おにぃを困らせてるよね

神谷『Aちゃん、こんにちは。あなたを担当する神谷よ、よろしくね？』

『よろしくお願いします．．．』
とても若い先生だね、26歳くらいかな？
でも女の先生でよかった
男の先生だと話せないこともあるし．．．

神谷『話はあなたの担当医からだいたい聞いてるわ。気軽に話してね？』

『はい』

神谷『Aちゃんはどんなものが好き？私はダンスをするのが好きなの！』

『ダンス．．．ですか？』

神谷『あ！いま絶対できないでしょって顔したわね？これでも小さい頃はダンサーになるのが夢だったのよ？』

『すごい』

神谷『Aちゃんはどんなものが好き？』

『私は．．．韓国が好きです。あとは海とディズニー．．．』
ディズニーって単語を口にした瞬間
意識が飛びそうになった

神谷『韓国？ダンスとかすごいわよね！好きなグループとかいるの？』

『一応．．．』

神谷『わぁ、だれだれ？教えて？』

『INFINITE．．．』
私がそういうと先生はおもむろにPCをいじり始めたと思ったら
すぐにおっぱ達の画像が出てきた

神谷『この子たちね、確かにかっこいいわね！』

『ですよね？』

神谷『私もハマっちゃおうかしら？』

『え、先生もハマってくれたら私嬉しい！』

神谷『この子いいわね！』

『あ、その子すごく歌が上手なんですよ！』

気づいたら先生と打ち解けてて普通に話してた
先生はあんまりしつこく嫌がることは聞いてこなくって
少しだけ安心した
でもきっと神谷先生は知ってるよね
私がいま苦しいこともおにぃが芸能人なことも

全部分かった上で優しくしてくれてる
それがカウンセリングのやり方なんだろうけど
それでも私にとってはすごくありがたい
だっていきなりおにぃのことや週刊誌のこと聞かれたら
きっとパニックになっちゃう