お兄ちゃんと私 (ページ20)

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兄の強さとご褒美ページ20

和也『馬鹿ですよ、だってみんなに心配とかかけたくなかったしこいつも年頃だったし．．．』

翔『今度からは頼れよな？』

和也『ありがとうございます(笑)』

なんか翔さんと一緒に居たら色々昔のこととか話しててなんだか気持ちが楽になった
翔さんに任せてよかったかな
相葉さんじゃきっと半泣きだったろうし
彼の場合は自分も病気経験してるから感情移入しやすいだろうしね
さてと結果聞いたらAの好きなものでも買って帰るかな

それから10分くらいして俺は先生から結果を聞きAを車に乗せた

和也『翔さん今日はありがとう！気を付けて帰って！』

翔『ううん、俺こそありがとう！また明日の仕事でな！』

和也『遅れないでくださいね？』

翔『わかってるわ(笑)じゃあな』

ー
さぁ、検査も終わったしAの好きなもの買いにスーパー行こうかな
ついでに今晩の夕飯の買い出しもしないと．．．
とりあえず家に卵と豆腐と野菜はあったから今日はすき焼きかな

最寄りのスーパーに着くころにはAも目を覚まし二人で買い物に

『今日の夕飯なにー？』

和也『今日は家に野菜と卵と豆腐が残ってたからすき焼き』

『じゃあお肉買わなきゃね？』

和也『選んできて。あ、高いの選ぶなよ？』

『なんでよ、ちょっと高くたっていいじゃん！』

和也『今週一週間のお財布の権限は誰だっけ？』

『おにぃ』

和也『わかればよし！』

『おにぃ本当にケチ．．．だから彼女できないんだよ？』

和也『なんか彼女がどうたら聞こえるけど何かな？』

『もう．．．なんでもない！』

そういってお肉を選びに行ったAを見送って俺はAの大好きないちごのショートケーキをカゴに入れる
小さいころから検査のあとは絶対に頑張ったご褒美としていちごのショートケーキを買ってやっててそれが大人になったいまでも離れない
いわば習慣のようなもの
それにしてもいちごのショートケーキなんて安上がりなご褒美だ(笑)
Aは昔からあまり高いものを強請ったことがなかった
同じくらいの年頃の子がゲームが欲しいだの人形が欲しいだの言ってるとき、Aは本が欲しいって言ってたし
性格は俺に似てるのかな．．．
母さんはきっと手がかからなかったんだろうな．．．
いまでこそ色々我が儘言うけど言うほど我が儘でもない