(5/22更新)僕らの恋はいつも嘘が付きものー立花慎之介

彼女は自由人 ページ8

『花ちゃんー』









慎之介『なに』









『そこに置きっぱなしの服取って！』









慎之介『服．．．？』









服と言われて家の中を見渡すとキャリーの上に服が置き去りにしてある









慎之介『お前．．．服忘れてお風呂行ったのかよ』









『ごめん、つい癖で』









慎之介『もう1人じゃないんだから気を付けろよ』









俺は無防備過ぎる．．．いや、自由すぎるって言ったほうがこれは正しいのかな
そんなAに初日から飽き飽きしながらもキャリーの上にあった服を取りお風呂場の手前に置いてリビングに戻ってきた
どうにかなってしまいそう
連れてくるんじゃなかった









お風呂から上がったAにとりあえず布団と枕、敷布団など一式を渡して俺は自分の部屋に
一緒に寝ないの？とかすっとんきょんな顔で言われたけど軽く無視
一緒に寝るなんてできる訳ないじゃん
仮にも俺ら男と女だっての
そういう関係じゃなかったにしても色々マズいことがある訳であって
それを分かってるのか分かってないのか．．．
無邪気なんだよな．．．
とりあえず明日も仕事だから寝よう









次の日
起きるとAはもう家にはいなかった
その代り、朝ごはんがテーブルに置いてあった
Aが作ったであろうフレンチトーストを頬張りながらテーブルに置いてあった置手紙を読む









慎之介『うまっ．．．。えっと、 なになに』









「花ちゃんへ
　バイトに行ってきます。帰りは19時くらいになります、朝ごはん作ったからよかったら食べてね。花ちゃんもお仕事頑張って！行ってきます A」









慎之介『ふっ、丸っこい字．．．。』









それから俺は着替えて家を出た









ーー


『いらっしゃいませ！』









慎之介『おはよう』









『花ちゃん！』









慎之介『朝ごはん、美味しかった』









『本当？よかった』









慎之介『いつものね』









『はーい！』









それからAはいつもと変わらずに俺の注文を裏の店員に伝えに行った
仕事の時はちゃんとしてるのにな
仕事が終わった途端、なんか幼さが増すというか．．．
何とも言えない感じ

合鍵と不思議な行動→←予定通りには行きません

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