(5/22更新)僕らの恋はいつも嘘が付きものー立花慎之介

迷子のぬいぐるみ ページ13

慎之介『大体必要なものは揃ったから．．．ってあれ？A？』









周りを見渡してもAの姿はどこにもない
何処に行ったんだ？
なんかちょろちょろしてばっかりで不安で仕方ない









ーー


『わぁー可愛い。ふわふわ』









花ちゃん1人ですたすた行っちゃうから付いてくのがやっとで
気が付いたら本日何度目かの迷子
だからもう、花ちゃんが見つけに来てくれるのを前提にお店の中をぐるぐる回ってたら可愛いクマのぬいぐるみを見つけて一目惚れ
ふわふわしてて抱き心地最高なの！
連れて帰りたいな．．．
でも、花ちゃんいないしこんなの買ってなんて言えない。でも欲しい









慎之介『あ、お前こんなとこに居た』









『花ちゃん！』









慎之介『お前ちっこいんだから俺から離れんな』









『だって花ちゃんが歩くの早いから．．．』









慎之介『あのなーって、ぬいぐるみ？』









『はっ！こ、これは．．．』









可愛いなって思っただけだもん
別に欲しくなんて無いよ








慎之介『欲しいの？』









『ううん、別に要らない！』









慎之介『でも、ここに居たってことは欲しかったんだろ？』









『たまたまだよ、たまたま』









慎之介『ふーん、まあいいや。それ頂戴』









『なんで？』









慎之介『買うから』









『え？』









慎之介『可愛いなって思っただけだよ。1つじゃ可哀想だからもう1つ買っとくか．．．言っとくけどお前が欲しいって言ったからじゃないからな』









『ありがとう．．．花ちゃん』









慎之介『欲しいなら欲しいって言えばいいのに、正直じゃないな』









『だって．．．』









慎之介『そんなぬいぐるみ買ったくらいで破産したりしないっての。現役声優なのに』









『でも、もしなにかあったらどうするの？』









慎之介『なにかあった時？そうだな．．．その時はその時だよ』









『私、花ちゃんの面倒は見ないからね！』









慎之介『俺がお前の面倒見ることはあっても、お前が俺の面倒を見ることは絶対にないから安心しな』

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