流れる星はいつも (ページ28)

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#27 はじめまして。ページ28

side OS

やっぱりいきなりたくさんの知らない人に会うのは負担が大きいと思って病院に向かう。

最初に知り合いと分かれば楽かもしれない。

“転換性障害によるもの”先生はそう言っていた。

一体どこまで覚えているのか。

緊張しながら病室のドアを開ける。

「やっほ〜ニノ、リーダーだよ〜」

和「……」

和「誰？」

「えっ、っと大野、だよ、大野智って言います……」

記憶喪失って聞いてたじゃないか。

自分のこと覚えてなくて当たり前。当たり前なんだけど。

どこかで期待していた自分がいた。

もしかしたら俺のことは、俺のことだけは忘れてないんじゃないか、って。

あぁ、甘かった。

わかってたはずなのにこうやって言われるとまた違う。

涙を見られないように必死で隠す。

和「大野、くん」

「うん。そうだよ。みんなリーダーって呼んでくれるからリーダーって呼んでくれたら嬉しいな」

和「リーダー、あの、俺とリーダーってどんな関係だったんですか」

「ごめんね、言ってなかったね。友達、かな。よかったら今のニノと仲良くなりたいな
あと、友達だからタメ口で話そう」

和「……うん、よろしく」

あぁ、まじで泣きそう。てか、たぶんもう泣いてる。