76. 凸凹決戦 ページ35
No side
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「さァ、こんなことになると誰が予想していたでしょうか?!
決勝戦、まずは我らがSSクラス屈指の最強パーティ、《すとぷり》!!」
興奮を隠しきれない、実況席の生徒の声にわぁ、と歓声が上がる。
「そして対するは!能力も成績も、もう色々と予測外、ランク無しソロパーティ《奏》!!」
最強6人の前に堂々と佇む、白銀の猫の獣人に皆が息を飲んだ。
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「最強と最弱のぶつかり合い、いざーー!」
パァン、と響いた開戦の合図と共に、莉犬の炎が場を包む。
莉「先手必勝!」
――が、その炎はほぼ同時に逆方向から放たれた氷によって呆気なく消える。
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『私のいちばん得意な能力、お忘れですか』
莉「忘れてないよ……ころちゃん!!」
こ「はいよーっ!」
水を練り上げて作った、個体とも液体とも判別のつかぬ剣を構えてころんが走る。
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こ「必殺!《水流剣》!」
『なんか名前被ってる……』
こ「きのせい、だよっ……!!!」
四方から迫る鋭い水の刃を軽々と避けながらAは不敵に笑う。
『《霧散》』
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る「うっわ…」
ジ「容赦ねーなアイツ」
Aの身体に触れた途端、鋭い刃達は威力を失い唯の水蒸気と化していく。
それを見ながら若干引き気味に感想を漏らするぅととジェル。
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る「っ、ころちゃん!水!」
こ「了解!」
な「ジェルくん、さとみくん」
さ「了解」
ジ「おっしゃ!」
――《感電落雷》!!
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『名前が分かりやすいなぁっ……』
水を伴って落ちてくる雷を、ギリギリで避けるA。明らかに先程までよりも動きが鈍い。
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それもそのはず、Aの身体にはどす黒い闇が巻き付き、その上精霊によって幾つか状態異常がかけられている。
更に、深くかけられた幻術によって平衡感覚も乱れているのだ。
普通の人間ならば動けなくなっていてもおかしくない状態である。
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ねころん。(プロフ) - ゆーさん» あらららら……とりあえずティッシュを……!!そしてもう一周読んできてください!(?)ありがとうございます! (2022年11月18日 16時) (レス) id: feedd75a93 (このIDを非表示/違反報告)
ねころん。(プロフ) - ネコ日和。さん» ありがとうございます!自分の作品で泣いていただけるとは……!笑 今の自分の文体に合わせて作品の修正なども行っているので、その過程で番外編も書くかもしれません!その時はぜひよろしくお願いします〜! (2022年11月18日 16時) (レス) id: feedd75a93 (このIDを非表示/違反報告)
ねころん。(プロフ) - ろりぽっぷ。さん» ありがとうございます!気に入っていただけて嬉しいです!!事情により界隈から離れておりますが、またいつか書いた時にはまた読んでくださいね! (2022年11月18日 16時) (レス) id: feedd75a93 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - いいお話、ヒック、すぎて、グズ、涙が、グズ、出てきて、グズ、止まら、グズ、な、グズ、いんですけど、ヒック、どうしたらい、ヒック、いです、グズ、か? (2022年11月9日 18時) (レス) @page38 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
ネコ日和。 - 初コメです…!今もう涙で視界がぐわんぐわんしてます。主人公の生き様も、亡き親友の言葉も、全部刺さりました。番外編とかめちゃ見たいっす!!仲良くなった6人とか見たいです!!とっても楽しませてもらいました🤗 (2022年8月15日 21時) (レス) @page38 id: 18b130b5d8 (このIDを非表示/違反報告)
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