白銀の彼女は能力者〈stpr〉

サトミとカイト ページ10

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サトミとカイト。
私の幼なじみで、親友で、天才の二人。


能力ひとつひとつはそれほど強力ではないものの、その圧倒的な頭脳を駆使して10歳にしてこの世界で唯一の学院の理事長を務めるカイトと、《炎》のSSランク能力者でありながら、更にいろいろな生物のクローンを《錬金術》で作り出すサトミ。
しかもクローンにはそれぞれ固有の性格や感情まで付与してたっけ。


幼少期の私は、ふたりに対して劣等感しか持っていなかった。理由なんて、言うまでもないだろう。
ふたりは『天才』の名にふさわしく《２個持ち》で、私は《非能力者》だったから。




なんで仲良くしてくれてるんだろう、とか、どうせ足手まといなのに、とか。
どうせ心の中では私のこと見下してるんだろうな、とか。
そんなことばっかり考える、卑屈な少女だった私。





でもある時、ありえない力に目覚めた。
——それは、なんの前触れもなく、本当に突然。唐突に私の身に宿ったのだ。





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詳しいことは覚えていないけれど、幼い私はモンスターに追い回されていた。


「……っはぁ、はぁ……サトミ、カイト……！どこにいるの……！！」


いつも私を守ってくれる二人とはぐれて、ひとりになった時の出来事。








最悪の、タイミングだった。






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