圧倒的顔だけ少女

イケメンとバレー観戦 ページ8

現在1組対2組 20:18でこちらが少し優勢らしい



侑が打ったボールを治が取り、別の人がぎこちないアンダーでボールを上げて治が打つ。

治が打ったボールを侑が取り、別の人がこれまたぎこちないアンダーでボールを上げて侑が打つ。



バレーの対決というよりは双子の対決っぽくなっている



一応ブロックも飛んでいるっぽいが現役バレー部の2人には壁にもならなそうだ


変わりばえしないかなり単調な試合だが、

それでも観客が増え続けるのは私よりは劣るがイケメンと噂な双子が揃っているからか、


それともこの試合が決勝戦だからか





主「どっちでも良いけどちょっとつまんないな。しりとりしようぜ！理科」



角「カン」


主「ひどすぎる…」




角名はコート上の双子の言い合いが面白いのかずっとスマホを向けたまま動かない


確かに言い合いは結構面白いがさっきからもう語彙力がないのか「ブタ！」とか「ポンコツ！」しか聞こえない





銀「あかん1組のマッチポイントや！」


主「あ、終わる感じ？」

銀「なに言うとんのや、こっから2組の逆転勝利に決まっとるやろ！」


熱くなり出した銀ちゃんは「俺もうちょい近くで応援してくる」とコートの真ん前まで歩いて行った



正直コートの近くは女子が多くて香水臭いので近寄りたくない


さっきまで銀ちゃんもそんな感じこのことを言っていた気がするが流石熱血男子、熱くなれば何もかも忘れて応援するようだ




暇だからスマホゲームでもしようとポケットに手を入れるがポケットにはなんと何も入っていない

主「(しまった教室のロッカーだ)」

銀ちゃんはいなくなってしまったし、角名は相変わらず動画を撮るのに夢中なので仕方なく天井に挟まった

バレーボールやバドミントンのシャトルの数を数えていた









侑「あかーーーん！！！」


主「うおっ」

銀ちゃんが応援に出張して数分、侑の叫び声とともに
聞こえたのは女子数人の甲高い悲鳴


なんだなんだと思考を昨日食べた味噌ラーメンから
切り替えると同時に目の前に現れたのは黄色と青色の2色が特徴的なバレーボール



顔はダメだ！！と脳内が緊急事態を発令する前に
私の優秀な脊髄が動き出し、間一髪のところでボールをよけた。ほんとにスレスレだった
　




主「あっっぶな…」


幸いボールは誰にも当たることなく体育館の扉を超えて校庭に旅立って行った

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