第8話 お名前をどうぞ ページ8
私の泊まる部屋だと言われた部屋はびっくりするほど広い！ベッドも、クローゼットも、お風呂もひとりで使うには広すぎないか？柄にもなくはしゃいでしまう。わーすごい！このベッドふかふか…はっ、ラウンジに呼ばれていたのだった。ふと我にかえり、部屋を出る。
言われた通り、ラウンジへ向かう。そこには先程の二人を含めた12人の美男美女がいて、みんなが私に注目する。しかし、その瞳に光はなく、仄暗い色に吸い込まれそうな感覚に陥る。まるで光すら逃がさないブラックホールのようだ。
「ほら、皆さん！この子が緊張しちゃってます！スマイルですよー！」
ラウンジに入った途端に足がすくんで動けなくなった私の肩をスキャターさんがポンポンと撫でる。暖かくて安心する手でホッとする。。
すると、赤と黒の服を着た男の人が近づいてきて、
「へー！この子が新しいリクルーター？僕の名前はジャックハート！ワンダーランドのエンターテイナーさ！よろしくね！」
と、くるくると回ってお辞儀する。
『私はA•フェールです。えっと、ジャックハートさん？よろしくお願いします』
「ジャックでいいよ♪堅苦しいのは苦手だからさ」
「じゃあ次〜！プリティスカーちゃんだよ！よろしくね〜！！」
『よ、よろしくお願いします』
ふわふわの髪にファーの付いた服を着た女性が私の手を取る。テンションが…高いな。
すると、少し遠くにいた人たちも近づいてくる。蛸足の着いた服を着た気だるそうにしている人、鏡を見てうっとりしている人やベルをチリンチリンと鳴らし続けている人。覚えるのに苦労しなさそうだ。
「エイトフットのジョーだ。」
「ジョーの挨拶そっけないねー！僕はMr.ダルメシア！」
「君も似たようなもんやないかい！うちはファージャや、よろしゅうな〜」
「私はホックだ。しばらくの間よろしく」
「私はヴェール、よろしくお願いいたしますわ」
「私はマルフィ。よろしくね、お嬢さん」
「私はハーデスよ。仲良くするかはご勝手に。」
「私はアップルポイズン。よろしくな」
代わる代わる挨拶をしてくれる。先ほどの冷たく暗い視線と違い、とてもフレンドリーで温かい人たちだ。緊張で力が入っていた肩が軽くなる。そしてあの美しいヴィランズの手下だけあって顔面偏差値が高すぎる。姿勢、仕草も指先まで美しい。
『よろしくお願いします、みなさん！』
個性が強すぎて頭がついてこないがとってもいい人だと言う事はわかる。みんなと仲良くなれたらいいなぁ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 75人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蛙鳴ソウ - 霰メイサさん» 頑張ってください！ (2021年3月21日 15時) (
レス) id: a61f199f7f (このIDを非表示/違反報告)
霰メイサ(プロフ) - 蛙鳴ソウさん» はじめまして！わー！ありがとうございます！いいですよねジャック君！素敵で美しい手下の皆さんを書けるように頑張ります！ (2021年3月21日 13時) (レス) id: 8b8cafdd4c (このIDを非表示/違反報告)
蛙鳴ソウ - 初めまして！私も最近手下にハマったばかりですw特にジャックくんに！ここで手下の性格を勉強したりしながら面白いなと思っています！私もジャックくんで書いてるけど更新頻度が…← 面白いです、頑張ってください！（長文失礼しました） (2021年3月21日 13時) (レス) id: a61f199f7f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霰メイサ | 作成日時：2021年3月11日 17時
