第18話 それはズルいでしょ ページ18
「負けたからには、お願いを聞いてもらうよ。そうだな〜、じゃあAにハグして欲しいな」
『…ハグ？』
「ぎゅーってするやつ。ずっと憧れてたんだ、ワンダーランドでハグできるやつなんて居なかったから。」
『ダルとかじゃダメなの？』
「僕は君がいいの、僕が勝ったんだからいいでしょ？」
小首を傾げて子犬のような瞳で見つめないでくれ、ダメなんて言えないじゃないか。まぁ、私に拒否権は無いのだろうけど。
『わかった』
「ありがと、じゃあこっちに来て」
そう言ってジャックは自分の太ももを叩く。どういう事だ、座れってこと？それはハグの範疇を超えてませんか？
『…膝に座れって事？』
「え、そうやってするんじゃ無いの？」
いや、誰に教えて貰ったの？マスター？普通にぎゅーってするのではなく？
「は、や、く」
『あー分かったから。じゃあ、失礼します…？』
おとなしくジャックの膝に座る。私より少し背が高い彼は思ってたよりがっしりしていて、伝わってくる体温に安心する。そのまま背中に手を回されて、その腕に少し力が入る。わ、ハグされてる。そう感じた途端恥ずかしくなってきた。側から見たら結構ヤバいよね、そろそろ離してくれないと私の心臓が保たない。
『ねぇ、そろそろ離して？私重たいでしょ？だから、』
「ヤダ。重たく無いし。ねぇ、顔真っ赤だね。僕にぎゅっとされてドキドキしてるのかな？」
そう言われると余計に顔に熱が集まってくる。私たちしかいない部屋には、風と外の喧騒だけが響く。それがまたジャックの存在を際立たせていて、彼から目を離せない。
『ジャックがイケメンだからしょうがないでしょ、そりゃ誰だってこんなイケメンが近くにいたらドキドキもするよ』
「カッコいいとドキドキするの？マルフィでも？」
『多分？』
「リンゴ野郎でも？」
『まぁ、そうかも』
「…ふーん」
心底面白くないという顔をして少し腕の力を強めたかと思ったら、すぐに腕を解いてくれた。
「ありがと。人間の体って不便だなぁって思ってたけど、こうやって出来るなら悪くないかも。」
『そう？まぁ、喜んで貰えたなら良かった』
「そろそろ部屋に帰るよ、今度は沢山のクッキーとお菓子でお茶会でもどうだろう？」
『もちろん！次のオフが楽しみだなぁ〜！明日もお仕事頑張ろうね』
「うん、またねA」
そう言って沢山のトランプを空中に投げたかと思ったら、そこにジャックの姿は無かった。
このトランプ、誰が片付けるのよ。
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蛙鳴ソウ - 霰メイサさん» 頑張ってください！ (2021年3月21日 15時) (
レス) id: a61f199f7f (このIDを非表示/違反報告)
霰メイサ(プロフ) - 蛙鳴ソウさん» はじめまして！わー！ありがとうございます！いいですよねジャック君！素敵で美しい手下の皆さんを書けるように頑張ります！ (2021年3月21日 13時) (レス) id: 8b8cafdd4c (このIDを非表示/違反報告)
蛙鳴ソウ - 初めまして！私も最近手下にハマったばかりですw特にジャックくんに！ここで手下の性格を勉強したりしながら面白いなと思っています！私もジャックくんで書いてるけど更新頻度が…← 面白いです、頑張ってください！（長文失礼しました） (2021年3月21日 13時) (レス) id: a61f199f7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霰メイサ | 作成日時：2021年3月11日 17時
