第17話 それはズルいって ページ17
今日は初めてセイリングもリクルーティングもない完全にオフの日。かと言って、特にする事もないので部屋でゴロゴロしています。窓を開けると、心地よい風が私の髪とカーテンを揺らし秋の訪れを教えてくれているよう。あー最高！やっぱりベッドの上は最高だよねー、今日は動きにくい仕事着も着なくて済む。最近買った薄いTシャツに、短いスパッツという何とも過ごしやすい恰好。あの仕事着、特にマントは本当に重いから肩が凝ってしまう。
お昼寝でもしようかな、今からなら二時間ぐらい寝れるかも。布団をかけて、さぁ寝ようと思ったその時。
コンコン
「ねーA、今暇〜？部屋入るよ！」
『ちょ、ちょっと待って返事してないから！入らないで！？着替えるから！』
「はーい」
扉越しにくぐもったジャックの声が聞こえる。はぁ、急いで着替えよう。結局仕事着をきるのか…。
『入っていいよ』
「はーい、あれいつもの服なの？」
『しょうがないでしょ、まともなのがこれしかないんだから。ジャックだっていつもどうりじゃん。で、どうかしたの？』
「もし暇だったら、一緒にトランプをしようと思って」
『トランプ！久しぶりにやりたいな、いいよ！』
ジャックを部屋のテーブルに案内してお互い席に着く。そうだ、紅茶でも入れようかな。この間レディースに貰ったイチゴのフレーバーティー、結構気になっていたんだよね。
『ところで、トランプで何をするの？』
簡易キッチンからジャックに聞く。
「ポーカーなんてどうかな？あっ、何か賭ける？だったら僕は、ワンダーランド製のおいしいクッキーの詰め合わせを賭けるよ」
『クッキー？すっごく美味しそう、気になる！でも、私賭けれるものなんてないよ？』
「んー、じゃあもし僕が勝ったらお願いを一つ聞いてくれないかな？」
『いいよ、私が出来ることならなんでもするよ！』
「なんでも？」
『あ、悪いこととかはなしね？Vさんに怒られるなんて嫌だから…』
あの人が怒ると本当に怖いと思う、この前少し睨まれただけで動けなくなったからね。
「よし、じゃあ始めよう！手札を配るよ、５回勝負ね！」
美味しいクッキーのため意気込んで始めた。だけど、そもそも勝てる筈無かった。だって彼は元々”トランプ”なんだから。
結果は0勝５敗。
『ねぇなんでそんなに揃うの！イカサマ？』
「イカサマなんてしてないよ、カードの声を聴いただけさ」
『それはズルいってぇ…』
「僕はヴィランズなんだから当たり前だろ？」
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蛙鳴ソウ - 霰メイサさん» 頑張ってください！ (2021年3月21日 15時) (
レス) id: a61f199f7f (このIDを非表示/違反報告)
霰メイサ(プロフ) - 蛙鳴ソウさん» はじめまして！わー！ありがとうございます！いいですよねジャック君！素敵で美しい手下の皆さんを書けるように頑張ります！ (2021年3月21日 13時) (レス) id: 8b8cafdd4c (このIDを非表示/違反報告)
蛙鳴ソウ - 初めまして！私も最近手下にハマったばかりですw特にジャックくんに！ここで手下の性格を勉強したりしながら面白いなと思っています！私もジャックくんで書いてるけど更新頻度が…← 面白いです、頑張ってください！（長文失礼しました） (2021年3月21日 13時) (レス) id: a61f199f7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霰メイサ | 作成日時：2021年3月11日 17時
