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＿＿病院＿＿
薄暗い診察室前の廊下。
担任の原田と副担任の田中。
そして明智。
しかも明智の制服には所々に血がついている。
原田「‥‥」
田中「‥‥明智」
明智「‥‥っ」
重いこの空気を破るかのように、
治療室の扉が開いた。
『‥‥ありがとうございました‥‥』
明智「！」
左腕のYシャツが縦に切り裂かれ、
そこから覗くのは白い包帯。
幸いにも左腕を切りつけられただけで済んだのだ。
治療の終わった西園にすぐに駆け寄った明智は、
今にも泣きそうな顔をしていた。
明智「蘭‥‥」
『‥‥』
明智「ごめん‥‥俺‥‥もっと早く‥‥」
『‥‥秀一の所為じゃないから‥‥』
明智「でもっ‥‥」
視線を窓の外に向け、光のない瞳に冷たい声の西園。
その変わり果てた姿に
明智は声をかけることができなかった。
そんな西園に原田が声を掛けた。
原田「いつから」
『‥‥』
田中「え？」
原田「いつからなの」
切りつけられた腕を撫でるように触る西園が、
ゆっくり原田に視線を移す。
『‥‥最近』
原田「嘘つくな」
『‥‥‥‥若林くんのデートの時ぐらいから』
田中「！、そんな前から‥‥！」
目を見開く田中と明智。
だが、原田は落ち着いていた。
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作者名：ねむ
| 作成日時：2019年7月15日 16時
