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西園が中学の３年生の時
突然の別れが訪れたのだ
幼馴染の明智とも距離を置き、
一人での登下校が当たり前になっていた頃だ
西園が家に帰ると、父親がおらず
西園は買い物にでも行っているのかと思っていた。
でも、その日は何時になっても
父親が帰ってこない
『お父さん、遅いなぁ』
もうすぐ２０時になろうとしていた時だ
家の電話が鳴った。
『‥‥はい』
受話器を耳にあて、聞こえてきたのは
“西園博人さんのお宅でしょうか”
西園は慌てて家を出て、病院に向かった。
『はぁっ‥‥‥はぁっ‥‥‥』
病院に着くと、看護師が慌ただしく院内を走っていた
看護師「！、西園博人さんのご家族の方ですか？」
『っはい、』
看護師「こちらです」
『あのっ、父は‥‥』
看護師「今、先生達が治療していますが
とても危険な状態です‥‥」
“手術中”と光る、扉の前の椅子に座り、
ジッと扉を見つめる西園
『お父さん‥‥っ』
西園はハッとなり、母親に電話をかけるために
一度、その場から離れた。
だが、いくら電話をしても、母親とは繋がらない。
『なんで出ないの‥‥』
再び、手術室の前に戻ると、看護師が何やら話していた
「血が足りないって」
「輸血しないと」
「持ってきて！」
それを聞いた、西園は「輸血なら私が！」と声を荒げたが‥‥
「無理よ。
あなたはA型、
お父さんはO型なのよ？」
『え‥‥？
お父さん‥‥O型‥‥？』
母親が言っていた、「母親はO型、父親はA型」だと。
でも、父親がO型
母親も父親もO型の人からA型の娘は生まれはずがない＿＿＿
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作者名：ねむ
| 作成日時：2019年7月15日 16時
