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放課後
駒井「明智帰ろうぜ」
明智「おう!」
駒井「今日ラーメン行かね?!」
カシャン__
東条の筆箱が机から落ちる。
落とした本人、そして前まで仲が良かったはずの駒井はそれに気付かず明智達と帰って行く。
東条は落ちた筆箱を自分で拾う。
それを若林は少し心配そうに見ていたが、そのまま鞄を持ち帰って行ってしまった。
教室には東条一人。
散らばったシャーペン類を片付け、最後一本拾うとした時だった。
スッと手が伸び、誰かが東条のシャーペンを拾う。
東条はゆっくり見上げると‥‥
東条「蘭‥‥」
『‥‥ん』
東条「‥‥サンキュ」
椅子に座り、荷物をまとめる東条。
その東条の前の席の椅子に座る西園。
東条「‥‥帰らねーの?」
『話』
東条「え‥‥?」
『あの時。なんか聞きたい事あるから話しかけて来たんじゃないの』
東条「‥‥」
――――――――――
―――――
――
古びたアパートの階段を上り、自宅の鍵を開け中に入る、明智。
男子高校生の部屋とは思えないほど殺風景な部屋。
他に一緒に住んでいる人の気配もしない。
―――――――――――――――――――――――
東条「___それからなんかあんまり明智とは喋らなくなってさ‥‥」
『‥‥』
東条「‥‥明智の事、なんか知ってるだろ蘭。
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お前ら幼馴染なんだし」
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制服の上着を脱ぎ、敷いたままの布団に座った明智。
そんな明智の瞳から、涙が流れていた。
なにか思い詰めているかのような表情の明智は、自分の膝を抱え小さくなった。
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作者名:ねむ | 作成日時:2019年4月24日 20時