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Akechi.Side
目の前にいるコイツ。
俺の‥‥父親。
父「何時に終わるのか電話しても教えてくれないし。お前も返信ないし。
“あの子”も教えてくれなかったし。」
あの子‥‥？
誰だよそれ。
つか‥‥早く帰れよ
「‥‥俺話すことないけど」
父「俺はあるんだよ。入れろよ。ほら早く。開けろって」
‥‥マジで嫌だわ
父「なに？俺を入れたくないの？
ねぇ。どうなの？
‥‥じゃあここで話そうか」
こんなとこ、誰かに見られたりでもしたら‥‥。
そう思った俺は仕方なく、家の鍵を開けて中に入れた。
入れたって言うか、勝手に入って行った。
「‥‥で、なに」
父「そういえばさ、俺が出所してから初めて喋るよな」
「なんの話か聞いてんだけど」
父「父親に久しぶりに会ってそれ？さっきから冷たくないか？」
鼻で笑うコイツ。
「なに笑ってんの。なんか面白いもんでも見た？」
父「いや？別に？」
「じゃあ笑ってんなよ」
父「おぉ」
‥‥俺に近づいてくる。
父「お前さ、母親から貰った金、いくら残ってる」
「はぁ？あるわけねぇーだろ」
父「おぉ。そうかそうか。
じゃあ、あれだなぁ〜」
「てか、ようってそれ？終わったらな出てってほしいんだけど」
父「口の利き方気をつけろよお前。な？
“あの子”の方がまだマシだったぞ」
「さっきから言ってる“あの子”って誰だよ」
俺がそう聞くと、ニヤッとする。
‥‥まさか‥‥
父「お前の大好きな蘭ちゃんだよ」
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作者名：ねむ
| 作成日時：2019年5月26日 10時
