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Akechi.Side
俺の前を歩く蘭。
「もう少し気を使ってゆっくり歩いてくれないんですかね」
『うーん』
「‥‥はぁ」
茶髪が夕日でもっと茶色に見える、髪。
小柄で、腕も足も白くて細い。
でもスタイルはよくて。
‥‥こうやってゆっくり帰るのも久しぶりで‥‥。
嬉しい。
「黙っててくれたんだな。俺の家族のこと。」
『‥‥』
「ありがと‥‥」
俺がそう言うと、ピタッと足を止めて顔だけをこっちを向く。
「な、なんだよ」
『いいよ別に。仲直り出来てよかったね。
ツンデレ秀ちゃん』
「!!」
“ツンデレ秀ちゃん”
昔から俺をからかう時の呼び名。
そのまま蘭を家まで送り、俺は自宅へ帰る。
蘭が家に入ったのを確認して、来た道を戻る時曲がり角から出てきた人とぶつかった。
まだ体が痛むけど一応「すいません」と謝った。
だけど、ぶつかった人は何も言わずに走り去ってしまった。
「なんだあれ‥‥」
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作者名:ねむ | 作成日時:2019年5月26日 10時