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パシッ__
明智の拳を止める原田。
倒れた柱の音に起きる父親。
原田「人殴ってこんなに震えてるんだ。
俺は父親とは違うよ。全然違う。
さっき一緒って言ったけど前言撤回。
困ったことがあったら頼れ。
どうせ大人になったら頼りたくたって頼れなくなるんだから。
どうしようもないことも死ぬほどある。
だからそんな大人の真似しなくたっていいんだよ‥‥!」
明智「‥‥っ」
原田「お前が頼りたかった時、頼りどころがなかったのは大人の所為だ。
子供なんだから子供らしく頼って来いよ」
原田の一言一言が明智だけでなく、東条達生徒にも響く。
原田「お前そんな大人の真似ばっかしてたら、色んなもの無くしちまうぞ!」
明智「‥‥っ!!」
原田「頼れ‥‥!明智!!」
そのストレートな原田の言葉に、明智は膝から崩れ落ち、涙を流した。
明智「___けど」
原田「え?」
明智「“のぶお”には頼んないけど」
原田「え、なに?のぶお?もっと大きな声で!はぁい!!」
明智「うるせぇよ‥‥!!」
ずっと掴まれたままだった手を振り払って明智は原田から離れる。
すると東条が「明智」と寄り添い肩を組む。
それを見た他の者達も明智を笑顔で囲む。
そして何故か、明智を胴上げする生徒達。
原田は田中に血を拭き取ってもらっている。
原田「あんたも早く明智と仲直りしなさいよ?」
川崎「あんた‥‥?」
光岡「誰‥‥?」
そう言った原田の視線の先には、一人生徒達から離れている西園。
駒井「なんで西園‥‥?」
牛久保「仲良かったっけ?」
原田「幼馴染なのよ。西園と明智は。」
バッ!と東条、若林、明智以外の全員が西園の方を向き「えーー!?」と叫ぶ声が響いた。
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作者名:ねむ | 作成日時:2019年5月26日 10時