Episode 6 ページ7
その後、フランシスはレポートの続きを書くために家へ帰り、Aとアーサーは寝台列車でプラ
ハへと向かった。列車でのシーンは、何か大きな進展があったわけでもないので割愛。いや、ホン
トに何もなかったのであって別に作者が面倒臭いからとか、そんなんじゃないんだからね!
「おぉ〜、ここが百塔の町、黄金のプラハ!一回来てみたかったんだよ!」
アーサー・カークランド17歳。人生初のプラハの地に、今、足を着けた!
「かつては、神聖ローマ帝国の首都として栄えていたのよ。荷物を置いたら案内してあげるわ。」
「マジか!?今から楽しみだぜ!」
何だかやけに素直な友人に若干恐怖を感じつつも、Aは"バス停"へと向かう。
「え、ちょ、おい。」
「何?どしたの?」
「お前ん家って、プラハにあるんじゃねぇのかよ?」
「え?違うよ?カルロヴィ・ヴァリにあるんだけど。」
「は?」
「ここから直通バスに乗って行くんだよ。大体二時間くらいかかるかな?」
「え、じゃあプラハ観光は・・・」
「ごめん、明日ね。今日は温泉入ってゆっくりしてってよ。」
どうも情報の行き違いがあったようだ。最初こそがっかりしていたアーサーだが、日本以外で入る
温泉もなんか面白そうだと思い直し、取り敢えずスーツケースを持ち直す。一度、菊校長の家にホ
ームステイした際に温泉と銭湯に連れて行ってもらい、以後湯に浸かることが好きになった。三年
生の頃だ。
そして、以前から気になってたことを訊いた。
「なぁA。」
「何?」
「お前ん家って、一家全員ロマだって聞いたけど、本当か?」
いくら民主主義が謳われていると言えど、ロム__ジプシーに対する差別は今でも根強く残ってい
る。日本では最近、"ジプシー"は差別用語とされ"ロム"と表記するようになってきている。"ロマ"
はロムの複数形である。
そして差別は、ホグワーツにもやはりあるのだ。その一つが、アーサーの耳にも入った。
「うん、ホントだよ。偶に通りで踊りやってるんだ。放浪はしてないけど。」
未だに放浪生活をしているロマもいるが、Aの祖父の様に定住し、"普通の"職に就いている者
だって少なくはない。因みに、彼はガラス工芸の職人だ。
「エリザのお母さんもロムだったみたいでね、今日一緒に踊るんだ。」
「そっか。楽しみに待っておいてやるよ。」
「・・・・・・うん。ありがとう。」
どこか悲しげな笑顔には、気付かないふりをした。
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Freiheit@Ernst - お久しぶりです~第三弾楽しみにしてますね! (2014年8月17日 0時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - レリゴー!さん» 最近ヘタリアグッズ少ないですよねー。もちピンズ買いに行こうと思ったらなかったんですよ…。 (2014年8月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 40a6f8a3a7 (このIDを非表示/違反報告)
レリゴー! - 大好きだなんて、そんな・・・恐れ入ります、すみません///最近、アニメイト行ってもヘタリアグッズ少なくて悲しい(涙)なので、ここで発散してるのですが、ぶっちゃけ誰得なんだろこれって思ってました(笑)なのでとても嬉しいです! (2014年8月9日 17時) (レス) id: 9c6a128fd2 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - はじめまして!カオリと言います。この作品大好きです!ハリポタもヘタリアってもう私得過ぎます!更新頑張って下さいね! (2014年8月7日 15時) (携帯から) (レス) id: 40a6f8a3a7 (このIDを非表示/違反報告)
Freiheit - ギルくんだけでも(○_○)!!て感じなのにイヴァンさんも…だと!?あなたは私の脳をどうする気ですか!?どんどん出してください!!! (2014年7月30日 16時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レリゴー! | 作成日時:2014年6月20日 17時