Episode 28 ページ32
「__成る程、そういう事でしたか。」
紅茶を美味しそうに啜りながら今の状況を聞き、菊は湿っぽい、疲れと悲哀に満ちた溜息を吐い
た。
「貴方が賢者の石を所持しているという話は結構前からあるんです。それが本当か否か、この場で
お答え下さい。返答次第では、貴方をアズカバンへ送ることも辞しません。」
再び、イライアスが問う。フランシスとアントンが反論しようとするが、菊は止めた。
「本当です。私は賢者の石を所持しており、現在その研究をしています。」
「え?あ、そう、ですか・・・」
あっさり認められたので思わず拍子抜けし、イライアスは言葉に詰まった。他の一同もポカンとし
ている。去年のあの事件で貴方が見せた涙は一体何だったの?という雰囲気だ。
「アレックスさんを攫った連中__ヴァシーリー・ブラギンスキの一味はそれを狙っているのでし
ょう?」
「恐らく。確証はありませんが。」
「なら、渡しましょう。そうすれば彼を返して貰えるかもしれません。」
また思わぬ事を言う菊に、皆は混乱状態になりかけている。
「それじゃ、先生アズカバンに__」
「大丈夫です。私はあの石を知り尽くしています。その私をあそこに送っても、何の得も無いでし
ょう。」
Aの言う事にも、冷静に返す。正気を失ったわけではないようだ。
「例え、あれが悪用されるとしても、渡すんですか?」
ロディが、一番重要な事を尋ねる。
「悪用される前に倒せばいいのです。」
「ん?あ、そういう事ね!お兄さん分かったよ!」
フランシスが手を叩く。菊の意図が漸く理解出来た。
「要は、賢者の石を餌に誘き出すって作戦ってわけね!」
「あ、そうなん?俺てっきり石と運命を共にするいう意味か思たわ。」
「いやいや沈没船の船長じゃあるまいし。」
「成る程・・・それならいけるかもしれねぇな。」
アーサー達も納得し、その作戦で救出することになった。
その頃。ドイツはハンブルグのある家で。
「あいや〜、お前全然変わってねぇあるな!」
「当たり前ですよ。」
王耀とヴァシーリーが茶を飲んでいた。
「どうですか?ロシア紅茶もいいでしょう?」
「うんうん、独特で気に入ったあるよ!」
紅茶にヴァシーリーが持って来たチェリージャムを溶かしながら、王耀は答える。
と。
「あいや。何か、すげぇ眠い・・・ある・・・・・・」
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Freiheit@Ernst - お久しぶりです~第三弾楽しみにしてますね! (2014年8月17日 0時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - レリゴー!さん» 最近ヘタリアグッズ少ないですよねー。もちピンズ買いに行こうと思ったらなかったんですよ…。 (2014年8月9日 19時) (携帯から) (レス) id: 40a6f8a3a7 (このIDを非表示/違反報告)
レリゴー! - 大好きだなんて、そんな・・・恐れ入ります、すみません///最近、アニメイト行ってもヘタリアグッズ少なくて悲しい(涙)なので、ここで発散してるのですが、ぶっちゃけ誰得なんだろこれって思ってました(笑)なのでとても嬉しいです! (2014年8月9日 17時) (レス) id: 9c6a128fd2 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - はじめまして!カオリと言います。この作品大好きです!ハリポタもヘタリアってもう私得過ぎます!更新頑張って下さいね! (2014年8月7日 15時) (携帯から) (レス) id: 40a6f8a3a7 (このIDを非表示/違反報告)
Freiheit - ギルくんだけでも(○_○)!!て感じなのにイヴァンさんも…だと!?あなたは私の脳をどうする気ですか!?どんどん出してください!!! (2014年7月30日 16時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レリゴー! | 作成日時:2014年6月20日 17時